優しい裂傷

 久々のこのGスポット責めの感覚に、すっかり翻弄されてしまい勝手に腰が捩れ逃げてしまうがひたすらに鳴戸は追いかけてきてGスポット責めを苛烈なものにしてゆく。
「ちょっと角度変えてみるか。龍宝、片足コッチ」
「んっ……?」
 何を言われたか最初分からなかったが、片足を取られて反対側に曲げられてしまい、また指がナカへと挿れられる。そこで早速Gスポットを撫でられ、指が出し挿れされるたびに体勢の所為か、かなりひどくGスポットに指が当たる。それも、強く。
 あまりの快感に、またしても啼いてしまう。そして、胎のナカでぐるぐると回り巡っていた快感が形を成し、それらはすべてペニスに持っていかれ身体が勝手に射精準備を始めてしまう。
「ああっ! だめ、だめだめだめですっ! い、イクッ……! イっちまううっ!! ああああ、き、気持ちいっ、気持ちいっ! やっ、イクッ……! イっちまいます! だめっあっあっあっあっ!」
「イクか。いいぞイっても。また勃たせるまでだ。イっちまいな、イけ龍宝、イっちまえ!」
 ダメ押しとばかりに、鳴戸の空いている片手が亀頭を親指と人差し指で潰すように撫でられたことで一気に急激な射精感が襲ってきて、それに抗うことすらもできずあられもなく絶頂に達してしまう。
「うあっああっ、あああああっ、うあああああー!! あああうううっ、イック、イック、イってるイってるっ、ああああ気持ちイイッ! や、だめっだめっ、だっああっあっあっあー!!」
 腰が飛び跳ね、捩れながら何度にも分けて勢いよくザーメンを吐き出してしまい、最高の快楽が身体全体を支配する。
 鳴戸の指は未だ、ゆっくりとGスポットを擦っていて、亀頭も親指の腹を使いくりくりと先端を刺激されている所為でまた緩やかに勃起が始まる。
 しかし、余韻にも浸りたい。
 ぐったりとベッドに身体を預け、射精後の快楽に酔い浸る龍宝だ。身体全体が敏感になったように、身体に触るシーツの感触でさえも気持ちイイと感じてしまう。
「あは、はあっはあっはあっ、は、はっ、はっ……んん、はああああ……気持ちイイ、イイ、です。すっごく、イイ……はあっ、おやぶん……」
 ずる……と指がナカから抜けてゆき、身体を伸び上がらせた鳴戸の顔が至近距離にあると気づいた途端、唇に柔らかなものが押し当たり、キスされたのだと分かった。何しろ、眼が上手く開いてくれないのだ。硬く瞑り過ぎていたからか、重い瞼を開けるとそこには長くはないが量の多い睫毛を細かく震わせた鳴戸の眼があり、うっとりとその様子を眺め、眼を閉じて口を大きく開ける。
 すると、すぐにでも鳴戸の舌が咥内に入り込んできて舌を絡め取られ舐められる。龍宝も、余韻に浸りながらも口づけに応えるように舌を動かして鳴戸のモノを絡め合わせて唾液に塗れた舌を吸う。
「ん、んうっ、んっんっんっんっ、ふっうんっ……」
 柔く下唇を食まれ引っ張られながらゆっくりと唇が離れてゆき、噛まれていた下唇も解放され、薄ぼんやりとしながら鳴戸を見る。
「ん……おやぶん、好き……好き、です。はあっ、気持ちイイ……早くおやぶん欲しい」
「そんなこと言うと、挿れちまうぞ」
「早く……挿れ、挿れてください。ナカ、おやぶんでいっぱいにして欲しいです。たくさん、おやぶん欲しい……」
 この誘いがどうやら、鳴戸の興奮を呼んだらしい。足を上げさせられ、宙に浮いた状態で正常位の体勢に持っていかれ、アナルに滲んだカウパー液を塗りたくっている。
「奥まで挿れちまうからな。いいな? 挿れるぞ」
「ん、んんっ、早く……早くください。待ってるんですよ、早くっ……」
 すると、ぴたっとアナルにペニスが押し当てられ、ゆっくりとナカへ太いモノが入ってくる。このカリまで越してしまえば、あとは多大なる快感が運ばれてくるだけだ。キツイと感じるのはほぼ最初だけで、それを通り越せば後は鳴戸に任せて快感をただひたすらに受け止めればいいだけの話。
 強く腰を使われ、ぬぼっと亀頭からカリまでがアナルに入るとその衝撃に「あああああ!!」と啼いてしまうが、ペニスはそのままゆっくりゆっくりと細かくピストンを加えながら奥へ奥へと突き進んでくる。
 そのピストンに合わせ、ついリズミカルに啼いてしまう。
「ああっ、あっあっあっあっあっあっあっあっ! あああっ、ああっ、あうううっ! うあっ、き、気持ちイイッ! んっああっ! ああ、ああっあっあ、き、気持ちいっ、気持ちいっ! おや、おやぶんっ!」
「俺も、サイコーに気持ちイイぜ。締まりがすげえな、相変わらずお前ン中は。エッロい身体しやがって、腰止まんねえぞ」
 そのままゆさゆさと揺さぶられ、たまらなくなり首を反らせると柔らかく喉仏が食まれ、思わず身体が刺激でビックンと跳ねる。
「あっ、はあっ!! はっはっ、おやぶんっ、おやぶんっ!! あっあっ、好きっ、好きっ、おやぶんっ! おやぶんおやぶんっ!!」
 必死になって鳴戸の刺青を背負った背に腕を回し爪を立てる。すると、鳴戸が僅かに腰の位置を変え、片足を折り曲げられてそこに体重をかけられつつ、ついに前立腺ことGスポット責めが本格的に開始される。
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