最後には灰に尽きる罪

　快感も身体から出ていくことはなく、ひたすらに絶頂を叩き込まれた身体はそれでも、未だ貪欲に快楽を欲してくる。
　今度は身体を仰向けにされ、今まで絶対にセックスの時は龍宝のペニスに触ってはいたものの、口に含むことが無かったソレを、突然しゃぶり出し、その上、指はすっかり緩んだアナルに突き挿れられ、その二点責めに必死になって喘いでしまう。
「はあああああああー！！　あああっ、あああううううっ！！　だめっ、だめああああああ気持ちイイッ！！　ああっああっああっああっああああああああー！！　いやだめああああああ！！　うあああっあああああああああ！！」
　鳴戸の咥内は熱く、舌で亀頭を舐め回したりカリの部分を尖らせた舌先で舐ってみたり、後ろは後ろでどうやらＧスポットの在処を探っているようで、しきりにナカで指が動き回っている。
「んはあっ、はあっはあっはあっはあっはあっ、だめ、だめ止めてください、あああああ！！　ああっ、あっくううう気持ちいっ、気持ちいっ！！　だめ、やっあっあああああああ！！　あああううう！！」
　そしてとうとう、胎側に指が折り曲げられたところでビリッと電流が走ったような快感が背を駆け抜け、鳴戸の指はそこばかりを撫で擦るようになる。
　そしてさらに、器用にも空いている片手でペニスの根元を持ち、扱きながらフェラチオされてしまい、もはや悶絶の龍宝だ。
　媚薬が効いている今、この二つの刺激を同時に与えられるのは天国だがある意味、快感が過ぎて些かつらい。それほどまでに、感じている快楽は強いものだった。
　早速、イキの波がやってくる。
「ああああ気持ちイイッ！　気持ちイイッ！！　やあああっ、ああああイック、イック、イックううううっ、ああああああ、やだああああ、おやぶん、おや、おや、おやぶんっ！！　あっあっイック、イック！！」
　さらに扱く手は加速を増し、亀頭をしゃぶられたくられその上、Ｇスポットへの刺激でもはや頭がおかしくなりそうだ。
　このままでは狂ってしまう。もう狂っているのかもしれない。
「いやだああああああああ！！　あああああっ、うああああああああ！！　あああっくうううううう、イック、イック、イックううううっ！！　うあっうあっ！！　き、気持ちいっ気持ちいっ！！　あっあっはああっ、はああああああー！！　あああうううううだめえええイック、イクイクイクイクイク、イックうううっ！！」
　身体が捩れ、腰は跳ね上がり両脚は曲げたまま足先だけがぴいんと伸び、もはやイク準備は万端だ。
「いいぜ、イけよ龍宝。これで……イけっ！！　イっちまえ！！」
　最後、鈴口に犬歯が少し食い込んだその微量の痛みと刺激により、とうとう二点責めでの一回目の絶頂がやって来る。
「うああああっ！！　あああああああ、ああああああー！！　あああっくううう、イック、イック、イック、イックううううううっ！！　だめやだいやだああああああ！！　あああああっああっああっああっあっ、あああああああイクイクイクイクイクッ！！　イックッ、あっあっああああああー！！」
　頭の中が真っ白に染まり、そして背を海老反らせペニスがぶくぶくぶくっと膨れ上がり、ザーメンが何度にも分けて鳴戸の口や顔を汚し、射精するたびに腰がビグビグと跳ね上がり、ガクガクガクッと身体と腰、両方が捩れ、そして大満足の射精の快感に浸る。
「ほい、じゃあもう一発いってみっか！　ほれ、ほれほれ！　エロ汁出せ、飲んでやっからよ！」
　すると間髪入れず、すぐにまたしても二点責めが始まり、また我を忘れて喘ぎ切ってしまう龍宝だ。もはや、理性など残ってはおらずただの性欲の塊と化して、鳴戸のすることを受け入れるだけだ。
　それが、愉しくて仕方がない。
　最高の快感が与えてもらえる。他でもない、最愛の鳴戸の手によって狂うことができるのだ。悦ばなければならない。
「よし、龍宝！　シックスナインだ。俺の上に乗れ」
「しっくす……？」
「舐め合いっこだよ、要するに。股間を俺の顔に乗せるつもりで覆いかぶされ。俺は横になる」
　狭い浴室の中、鳴戸が無理やり横たわり、龍宝はまるで誘導される形で鳴戸を跨ぎ、恐る恐る股間を鳴戸の顔へ近づけると早速、ペニスを掴まれアナルとの二点責めが始まる。
　そして、龍宝の前には勃った鳴戸のペニスがある。これを舐めれば所謂シックスナインのできあがりではないか。
　思い切ってペニスを食むと、さらに鳴戸による責めが激しくなる。
「んんっ、んっあっあああああああ！！　ああっあああうううっ、気持ちいっ、気持ちいっ！！　あっあっ、あっあっ！！」
　アナルには指が埋まって、ペニスは口に含まれてそしてひたすらにしゃぶられる。
　あまりの気持ちよさに、鳴戸のペニスを握りしめるのが精々の限界で、後はもはや啼きたくるしかない。
「うあっうあっ！！　あっあっあっあっあっあっあっあっ！　ああっ、あううううっ！！　やあっ、やあああ気持ちいっ！　気持ちいっ！！　あっやっだめっだめっあっあっ！！」
　亀頭の割れ目に舌が食い込み抉られ、鈴口に直接舌先が当たり、蕩けるような快感の中、間髪入れずアナルに埋められた指は前立腺を撫で擦って刺激してくる。
　その二つの快感に、身体の震えが止まらない。