渇いた眩暈の行く末を

 無意識化でさらに指を三本に増やしてしまい、頭の中では鳴戸に犯されている想像をしながらやってきた絶頂に身を任せる。
「やっあっ!! あっあああああああイックうううううっ!! おや、おや、親分イクッ!! ああっ、はああああああああっ、はあっはあっ、あっあっ、イック、イック、イックううううっ!! ああっあっあっあっあっああああああー!! イックううううっああっあー!!」
 イったタイミングに合わせ、さらに指をぐぼっと奥へと押し挿れると最高の快感がやってきてこの朝からのオナニー最大の満足を手に、思い切り絶頂へと達してしまう。
 ザーメンは勢いよくシーツの上にすべて何度にも分けて飛び、身体が勝手に捩れ跳ねてビグビグと痙攣を繰り返しながら最高のイキの快楽に身を任せてベッドへとその身を投げる。
 だが、未だだ。
 未だその身に満足はいっていない。
 殆ど萎えてしまったペニスに手をかけ、ゆっくりと扱き始める。もちろん、アナルに挿れてある指も同様にさらに奥へと押し込みながらピストンするように動かすと、すぐにペニスは反応を始めてピクピクと跳ねながら勃ち上がってくる。
「あ、はあっはあっ、あっあっ、き、気持ちいっ、気持ちいっ! あっああっ、おや、おやぶん気持ちイイッ!! あっあっ!!」
 夢中になって手を動かし、アナルに埋まっている指の動きに酔う。腸液でも滲み出たのか、アナルを抉るたびにぐちゃぐちゃと湿った音がしてそれも興奮材料となり、息を荒くしてひたすらに手を動かす。
 すると、何か射精とは違うものが身体の奥底から快感としてやって来るのが分かった。
 何かが来る。それも、射精とは比べ物にならないほどの快感だ。それが何なのか知りたくなり、さらに手を激しく動かしてペニスを刺激してやる。
 すると、やってきたのはさらなる快感でもう身体は限界のはずなのだが、それでも身体はイキたがっている。
 さらにアナルに埋まっている指を奥へと挿れ込み、掻き混ぜてやると快感はさらに増し、ペニスもこれ以上なく激しく擦り上げてやるとまるで鳴戸にされているような快感が手に入り、やってくる強烈な射精感と、後はなんだろうか。訳の分からない強い快感がどっと押し寄せてきて最後の仕上げとばかりに、アナルを責めている指をさらに奥へと押しやって指をバラバラに動かしながらナカを刺激しつつ、ペニスも親指と人差し指でぎゅっぎゅっと揉むようにして射精を促してやる。
 すると、とうとうやってくる最高の絶頂。
「あああああっ!! ああっ、や、あっ、ああああああっ!! だめ、だめおやぶん、おやぶん気持ちイイッ!! はあ、はあああイック、イック、イックううううっ!! イクイクイクイクイクイクッ!! ああああイックううううっ!! ああっあっあっあっあっあー!! ああああああああー!! っあー!!」
 びゅびゅっとザーメンがまたしてもシーツに飛び、何度にも分けてのそれに合わせて身体がビグビグと跳ね、そして腰がガクガクと上下に捩れ、それでも最後の最後まで搾り取ってやろうとそのまま手を動かしていると、急にぼわっと身体の中で快感が生まれ、その勢いのまま暫くペニスを扱きながらアナルに詰まっている指をさらに激しく動かす。
 身体の中で巡るその快感をしたたかに追うつもりでペニスを扱き続けると、また快感が倍増しになる。そして、何だか尿意に似た感覚が芽生えたが、構わずそのままぐちゃぐちゃと音を立てながら扱きたくる。
「はあっ、はあっはあっはあっはあっ、おや、おやぶん何か、何か来るッ!! き、来ちまう!! ああっ、あっあっあっあっ、で、出る、出る出るっ!! で、ちまうううううっ!! あああああああー!! や、だめ出る出るっ!! で、るうううううっああああああー!!」
 頭の中が真っ白にスパークし、目の前がチカチカッと光る。その瞬間、鈴口からものすごい勢いでザーメンとも違った何かがびゅびゅびゅびゅっと飛び散り、その快感はあっという間に龍宝から理性を奪い、両手の動きも止めずにその快感をさらに多く受け取るために扱き、そしてアナルを責めるとまたびゅびゅびゅびゅっと鈴口から飛び散り、あまりの衝撃に頭がボーッとしてくる。
 とんでもない快感だ。
 とうとう身体から力が抜け、ぐたっとベッドへその身を預け、今回の自慰で最高潮の絶頂を味わい尽し、荒く息を吐きながら未だ微量に続く快感をその身に宿し、目を瞑って快楽を思う存分享受する。
 アナルに埋まっていた指を引っこ抜くと、指はかなり熱くなっており身体もそういえばかなり熱い。
 しかし、先ほど飛ばした液体はなんなのだろう。何だか怖くなり、そっとシーツの上に飛んだ液体を指に取ってみる。
 ザーメンとは違う。さらさらしているし、だとしたら漏らしたのだろうか。それにしては尿独特のアンモニア臭もしない。だとしたら、これはなんだと思ったところでふと、潮という言葉が浮かんだ。
 潮を吹く女はいることは知っている。だが、男でも吹くものなのだろうか。それにしても、先ほどの強い快感といいなんだか恐ろしくなってくる。
 自分の身体が変わってしまった。
 そのことが今回の自慰で明らかになってしまい、暫く呆然として天井を眺める。
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