くらやみの余熱

　そこでも、何だか若干気持ちイイような感覚がするのは気の所為だろうか。何となくじれったい気持ちになったところで、指がアナルに押し当てられる。
「指、いくぞ。久しぶりだから気持ち悪ぃかもしれねえけど、我慢だ。できるな？　我慢だぞ龍宝」
「分かり、ました。きてください。早くおやぶん欲しい」
「イイコだな……じゃあ、本格的にいくぞ」
　大きく頷くと、つぷっと水音を立てて中指がアナルに挿し入れられる。クリームが塗られているからか、痛みはまったく無かったが異物感がすごい。
　一気に身体中に冷や汗が噴き出て、身体が勝手にプルプルと震えてしまう。
「あ、はっ……ああ、はっ、やっあっ……あっあっあ、あっ……！」
「気持ち悪ぃか。待ってな、すぐにＧスポット探してやるから、とにかく我慢しろ」
「う、うっ……はあっ、うああっ……あ、あ、早くっ……！」
　ナカを掻き混ぜられる感覚が久方ぶりすぎて、どう感じていいのか分からない。シーツを逆手に持ち、のどを仰け反らせて耐えていると指が引き抜かれ、すかさず二本に増やされた指がアナルへと挿れ込まれ、細かくピストンを加えながら徐々に奥へ奥へと入り込んできては襞を捲り上げるように指を使い、穿ちながらぐりぐりとナカを拡げてくる。
「ううっうっうっ、うあっうあっ、はあっはあっ、はっはっあっあっ！　や、おや、おや、おやぶん早くっ、早くしてくれないと俺っ……！」
「ちょっと待ってろ。多分ここら辺……」
　鳴戸の指がくいっと胎側へ折り曲げられたその瞬間、ビリビリビリッと身体に電流が走ったような快感が襲いかかってきて思わず大声で啼いてしまう。
「うあっああああああ！！　ああああっソコッ、ソコ、ソコッ！　ソコぉぉぉっ！！　やあっやあああ！！」
「よっしゃ、分かったぜ。このしこった塊だな？　お前のイイトコロは。よっしよっし、これで存分に気持ちよくしてやれるぜ。龍宝ー、今からは気持ちイイ時間だぞ。散々啼いて、イイ声聞かせてくれよな」
「あ、はあっはあっはあっはあっ、あっあっ、も、いいからもっとヤってください。ソコ、ヤっちゃって……！　ぐちゃぐちゃにして」
「了解……！」
　途端、指の動きが大胆になり、Ｇスポットを穿つ指の動きも痛くもなく、かといって刺激が無いわけでもなく、絶妙な力加減で撫で擦られ悶絶の龍宝だ。
　Ｇスポットを擦られるたび、こたえられない快感が次々と身体全体に行き渡りイキを強いてくる。
　次々と快感が波のように襲いかかってきてはＧスポットの中でも特に感じる部分を擦られると、たったそれだけでイってしまいそうになる。
　そのポイントを的確に押し当ててそして擦ってくる鳴戸の指の動きがとにかく上手く、龍宝を追い詰めてくる。
　自然、声が出てしまい、喘ぎ声が勝手にのどから漏れてしまう。
「ああっ！　ああっああっ、はあっはあっはあっはあっ、あっあっあっあっ！　ん、あ、だめ、だめ気持ちいっ！　気持ちいっ！！　や、だめ、だめおやぶん、おやぶんおやぶんっ！！　あっあっ！」
　そのままアナルを抉るように指で掻き混ぜられ、勝手に腰が浮いてしまう。
　それでも鳴戸は追ってきて、ひたすらＧスポットに刺激を与え続けてくる。こうなってくると、龍宝がイクまで止めないつもりだろう。そういえば、いつもそうだったことを思い出す。
　身体がブレるほどの手による激しい責めに、限界を迎えつつある。ペニスからはカウパー液とザーメンの混じり合ったものがダラダラと溢れて零れ出ており、すぐにでも絶頂に向かうことができるまで追い込まれてしまい、必死で胸を上下させて荒く呼吸を繰り返し、足を震わせてＧスポット責めを心行くまで愉しむ。
　こうなったら、思う存分味わい尽してやろうではないか。鳴戸との、数十年以上前にしたっきりになっていたセックスを。
　そう思うと、さらに身体の感度が増したようでＧスポットで感じる快感が強いものへと変化し、そこでも啼いてしまう。
「うああああっ！　ああっあっあっはあっあああっ！！　うあっんああっ！！　ああっあっあっあっあ、んっうううっ、うあっああっ！！　はあっはあっおやぶん気持ちいっ、気持ちいっ、気持ちいっ！！」
「ならもっとやってやろうな。イけよ、龍宝」
「あっあっ、も、イクッ……！！　や、だめイクッ！！　そんな、こと言われるとイっちまううううっ！！　だめ、ああっああっああっああっ！！　や、だめだめイクッ……！！」
「イってもいいんだぜ？　誰も止めねえよ。ほら、ココこうしてやりゃイクか？　ココを、こうだ！！」
　Ｇスポットの中でも特に感じる部分を指で挟まれ、細かく振動を送られてしまい一気に快感がそこからぶわっと湧き上がってきて、一気に射精感が増す。
　思わずシーツを逆手に持ち、ぎゅぎゅぎゅっと握りしめ、やってきた強烈な快感に対して何とか逃れようと身を捩るがその波が治まることは無かった。
　どころかさらに激しく振動を送られ、痛いくらいのそれは龍宝を絶頂に押しやるには充分な刺激で、勝手に足がつま先立ちになり、内股がプルプルと震え始める。
「あああああ！！　ああっあああああっ、や、だめ、だめイクッ！！　イっちまううううっ！！　や、だああああああ、うあっあああっ、ああああああー！！」
「よしっ！　イけ龍宝イっちまえ！！　こうすりゃイクか？　なあ、龍宝！！」
　さらに激しくなるＧスポットへ送られる振動。目の前にチカチカとした光が見え、胎のナカでぐるぐると巡っていた快感が一気に爆発し、腰を思い切り跳ねさせそして捩らせながらやってきた絶頂に身を委ね、イってしまう。