光覚を失ってもまだ温い

 根元に手を添え、のど奥まで咥え込む勢いでひたすらにストロークしてやると、鳴戸の下腹がビクビクと動き、快感を訴えてくれている。
 すると徐に大の字に寝転がっていた鳴戸が起き上がり、あごを掬い上げられたため自然と口からペニスが抜ける。そうしたところで口づけられ、ちゅっちゅっと音を立てて唇を吸われ、舌を鳴戸が出したので龍宝も出すと、まるで舌同士でキスするように何度も合わさると舌に熱くてそして柔らかで、ぬるついた感触が伝わり、唾液が糸を引いたまま口づけを解いてまたペニスに食らいつく。
 頭の中がシェイクされているような感覚がするほどに激しく頭を上下に動かし、ストロークしてやると鳴戸がまた「ああっ……!!」と少し大きめの啼き声を出した。
 それに気を良くし、さらに激しいものを強いてやるとまたしてもあごを掬われ、舌と舌を合わせてのキスが始まり、そのたびに唾液がダラダラと二人の身体に降りかかり、ねっとりとしたそれは粘って身体を滑ってゆく。
 その視覚的エロスに興奮した龍宝は、またペニスを愛撫しようと根元に手を置いて深く咥え込む。
もはやそれだけでは飽き足らず、ペニスから口を離して咥内に溜まった唾液を鳴戸の口へと垂らし込むと、美味そうに飲み下してくれたのが嬉しく、何度も角度を変えて口づける。
 もちろん、下では手を休めずに動かしてペニスを逆手に持って捻るようにして刺激を与え続けている。
 そのままの勢いで鳴戸が弱い乳首を舐めてみたり、柔らかく食んでみたりといろいろな部分を愛してやると、今度は自分の身体が物足りなくなり、自分でへその窪みに指を入れてみたり、乳首を抓ってみたりしていると、すいっと鳴戸の手が伸びて龍宝のペニスを握り、激しい手つきで上下に擦り上げてくる。
 その上、乳首にも吸いついてきたりとやり返す勢いで責めてくる。
 それがまた、気持ちイイのだ。たまらなく、感じてしまう。
「はあっ、ああっ、あ、あ、ああっあっあっああっ、ん、気持ちいっ、気持ちいっ! あっあっ、気持ちいっ! あっんっ、おやぶんっ、おやぶんおやぶんっ、あっあっ!!」
「俺もめちゃくちゃ気持ちイイ。お前、セックス上手くなったな。あの、アニーとか言うアマに仕込まれたか? 寝たんだろ? あの女と。妬けたぜ。ヤれなんて誰が言った」
「んっんっ! あの女とは特に何もありませんよ。ただ、寝て欲しいっていわれたから寝たまでで、あなたみたいなサービスなんて、誰もしません。大体、おやぶんが悪いんですよ。クスリなんて仕込むから。これでも恨んでるんです」
「悪かったって。だってお前、病み上がりだしさ。無茶させたくねえの、かわいこちゃんには」
「何がかわいこちゃんですか。そんな言葉では誤魔化されませんよ。お詫びは、このセックスで返してもらいます。……もっと、おやぶんのカラダを深いところで知りたい……」
「よし! 尻いくぞ。お前が言ったんだからな。そう言うってことは、アナルセックスへのお誘いだろ? やーらしいなー、龍宝くんは。清潔そうな顔してからに、実は淫乱。いいねえ、俺の好みだ」
「ん……ゆるく解して……挿れてください。立派なおやぶんの硬くって助平な棒。早く挿れて」
「そうしたいところは山々だが、解すモンがねえ。……お前、なんか持ってねえ?」
「そういったものは、なにも……あ、そうだ。そうです、ホテルのアメニティなら何かあるかもしれません。俺、見てきます」
「いいよ、俺が行く。お前はその間、へそでもいじって準備万端にして待ってな」
 鳴戸はそのまま身体を起こし、全裸のままベッドから出て行ってしまう。
 何となくその後ろ姿を見てその視線は引き締まった尻に行ってしまう。形のいい尻だ。さすがに鍛えてある尻は違う。
 そこで何となく恥ずかしくなってしまい、慌ててベッドの中へと潜り込んで鳴戸を待つことにする。そこで手持ち無沙汰になってしまい、恐る恐るへその窪みに指を挿れてみると、じんっとした快感が触れた部分から流れ込んできて「んっ……!」と啼いてしまう。
 そのままぐりぐりとへそに挿れた指を動かして快感を得ていると、足音がしたので後ろを振り向く。すると勃起したペニスを揺らしながら鳴戸が笑顔でベッドへと近づき、乗り上げてくる。
「あったあった! お前の言った通り、一回分しかねえけどコールドクリーム見つけた。一個パックになってるヤツな。これで尻が解せる。さーて、お楽しみのアナルだぜ龍宝。十数年ぶりのソコは開くのかな? 足開きな。俺に全部見せてみろ」
「や……その言い方……」
 それでも大人しく従ってしまう辺り、自分も相当だと思う。
 龍宝は足を大きく開き、指を使ってアナルを拡げてみせるとごぐっと鳴戸ののどが大きく鳴る。
「ココは相変わらずキレーなもんだ。アナルがピンク色ってなかなかいないぜ。少なくとも、俺が抱いた中ではオメーだけだ。へええ、いいねえそそられる。じゃ、早速いくぞ」
「んっんっ、早く、早くっ……!」
 思わず腰を揺らしてしまうと、鳴戸が正面に回りクリームのパッケージを破り手に中身を捻り出しているのが見える。
 白色のそれは結構たっぷりとあり、指にクリームをつけるとアナルにぺちゃっと音を立ててクリームを叩きつけられ、皺を伸ばすようにして丁寧に塗りつけられる。
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