まどろみの中で

 すると、緩やかに腰の動きが再開され、鳴戸の両手は龍宝の尻を包むようにして鷲掴んでおり、さらさらと撫でられながらゆっくりと奥深くを突かれる。
「んっんっ……んんんんっ、んはあっ、おやぶん……きもちい、気持ちイイです、すっごく、イイッ……」
「俺も最高にいいぜ。お前の身体、すげえいいわ。こりゃ、たまらんな」
 褒められ、悪い気はしない龍宝だ。妖艶に笑み、鳴戸の両頬に口づけて頬ずりを繰り返す。
「おやぶん、おやぶんっ……! おやぶんっ……!! ああっ……」
「かっわいいなあ、お前。めちゃくちゃかわいいじゃねえか。よし、張り切っちまうか」
 鳴戸の両腕ががっしりと龍宝の背に回り、先ほどと同じく下からものすごい勢いで突き上げられ、さっきイったばかりの龍宝だが、すぐにペニスが復活して勃起してくるのが分かった。あっという間にそれはバッキバキに勃ち上がり、二人の身体の間で揺れるようになる。
 そして忘れることも無くGスポット責めは必ずしてくれるため、快感も相変わらず持続し絶頂に向かい追い上げてくる。
 もはや、こうなったら啼くしかできそうにない。
 必死に鳴戸に掴まりながら、身体を揺さぶられそれに合わせ声を出しては強請りを繰り返す。
「おやっおやっおやぶんっ、もっとお! もっと、もっとください! おやぶんくださいっ!! んああっ! あああうううっ! きもち、きもちいっ! イイッイイッイイッい、イイッ! あっ、あああう!」
「いーい声だなあ、オイ。いつまでも聞いていたくなる声だな。龍宝ー?」
「んっんっ、おやぶんっ、おやぶん、すきっ! すき、好きっ! あっ、好きっ、好きぃっ!! い、イイッ! すっご、すっごく、イイッ!! あっ、またイクッ! い、イクッ!!」
「こりゃ、だいぶ飛んでんな。言ってること分かってんのかね。ま、いいか。俺もそろそろイキたいし、ラストスパートかな。龍宝、いくぜ」
 今度は体勢を正常位に変えられ、両脚を大きく開かされた上で改めてアナルにペニスが埋め込まれ、激しい腰使いで追い詰めてくる。
 悶絶の龍宝だ。
 かなり強く腰を打ち付けてきて、乱雑さも兼ねたそれに鳴戸もとうとうイクのかと龍宝も同時に絶頂に達したいために身体が勝手に射精準備に入る。
 ごりごりとGスポットを擦られ、思わず「んぐうっ……!!」と唇を噛んでしまう。
「あっはあっ、また、またイキますっ! イクイクッ! イックううううっ!! おや、おや、おやぶんもっ! いっしょ、一緒がいいです、いっしょにっ!!」
「おお、イクか。よしゃ、いくぞ最後!」
 その怒涛の激しさにすっかり翻弄されてしまい、身体中に快感が巡りに巡りそれらはすべてペニスへと持っていかれ、身体がガクガクと震え始める。
「だめ、ですっ……イキますっ! あぁっ……イクイクイクイクッ!! ああっあっあっあー!! イックうううっ!!」
「っく、俺もッ……イクッ! 龍宝、ナカ出すぞ! 中出しすっけどいいな!」
「いい、ですっ! ください、おやぶんの子種汁っ、ナカたくさん、くださいっ!! ああっあっあっ、だめっ、ああっあっあっあー!!」
 二つの身体がガクガクガクガクッと傾ぎ捩れ、龍宝は鳴戸の腹と自分の下腹に、鳴戸は龍宝の胎内へ大量のザーメンをブチ撒ける。
「ああっああっ……い、イってる、イってるっ……! ううっ、うああ気持ちイイッ……はあっは、は」
「あー……出しちまってるわ。お前ン中、出しちまってる。気持ちイイな、こりゃ」
「んあっ、おやぶんのが、熱いおやぶんの汁、ナカに拡がってるっ……ふあっ、ああああ気持ちイイ……んは、はあっ、イイッ……!!」
 ぐったりと二つの身体が弛緩し、荒い吐息だけが部屋に拡がる。
 龍宝は鳴戸の上に乗っかる形で息を整えていたが、ナカに埋まっている萎えたペニスが気になったため、重たい身体を起こし自ら引き抜く。
「あーあ、抜いちまって。未だお前ン中居たかったのに」
「はあっ……だって、こうしないと親分の出した精液、出て行かないでしょう? それより俺は……」
 言葉を切り、一度横たわっている鳴戸の上から退き、改めて頭を厚い胸板に押し付けるようにして耳を心臓の上に持ってくる。
「龍宝? どうした」
「こうやって……親分の、心臓の音を聞いていたいんです。温度を感じながら……安心する、親分の生きている音を聴きたい」
「お前は本当に、かわいいんだなあ」
 その言葉に、ふふっと龍宝は笑みながら甘える。
 すると、鳴戸の手が頭に置かれさらさらと髪を梳かれるのに、その心地よさを満喫するためさらに擦り寄り、かおる温かいにおいに包まれながら目を閉じた。
「後ろの髪、だいぶ長くなったな」
「日々、成長していますから。……親分の、背中を見て」
「……そっか、お前はいつもそれだな。俺のことばっか見て、俺のこと考えて」
「迷惑、ですか? それは」
 鳴戸は答えなかった。
 返事を根気よく待つつもりだった龍宝だが、些か今日のスケジュールはなかなかにハードなものだったらしい。猛烈な眠気が襲ってきてしまい、ついうとうとと鳴戸の胸の上で船を漕いでしまう。
 触れ合っている部分が温かく、心地いい。呼吸により僅かに上下する胸の動きも好きだ。そして、もれなくかおりも、大好きだ。

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