僕を溶かした熱の正体

 ここまで来ると、何とかなると思えるのは経験からだろうか。
 大して何度も鳴戸とセックスしたわけではないが、徐々に身体が変わっていっているのが分かる。男を受け入れることに対し、心はどうあれ身体は分かっているのだ。
 それに若干のもどかしさや、羞恥を覚えるが相手が鳴戸ならばそれでもいいと思えてしまうから不思議なものだ。
 そして後は受け入れてしまえさえすれば、鳴戸がなんとでもしてくれる。
 ゆっくりと身体を揺すられるその動きに合わせ、肉棒がどんどんとナカへナカへと侵入してきて犯されるその感覚に、ぞくりとした快感が背を走り抜ける。
「んっ、はあっ、はあっはっはっはっ、おや、ぶんっ……! あっあ」
「イイぜ、お前ン中きっつきつで締め付けがすげえ。まったく、いい身体しやがって。エッロい身体だぜ」
「んっんっ、親分だけの、カラダです。存分に、かわいがってやってくださいっ……はっ、ああ」
「嬉しいこと言ってくれるじゃないの。んじゃ、ちょっくら張り切っちまおうかな。ついてこいよ龍宝」
 そう言い捨てた鳴戸がいきなり覆いかぶさってきて、唇に吸いついてそのまま腰を使われ、龍宝は広い背に腕を回して舌を絡めつつ、鳴戸のリズムに溺れる。
「んむっ、んむっ、んっんっんっんっ、んんんっ……はあっはあっあっあ! あっ!!」
 がしがしと腰を使われGスポットめがけペニスが押し当てられ、そのまま腰を使われてしまう。これをされると、理性が一気に吹っ飛ぶ。
「ああああっ! うあっうあっ、ソコ、ソコだめですっ! だめっあっあっあっあっ! だめあああ!」
「だから、イイんだろー? ほら、啼け龍宝! 啼けっ!」
「やっ、だめっ! あっあっ、きもち、きもちいっ! やだっあっ、きもちいっ、気持ちイイッ! おやぶんっ、おやぶんっ!!」
 すると今度は身体を起こしたと思ったら、両脚を抱えられ激しいピストンが繰り広げられる。それもGスポット狙いで腰を使ってくるものだから龍宝の喘ぎも止まない。どころか大きくなるばかりだ。
「んあっ、ああっ! あっくうう、イイッ、い、い、イイッ……! い、イイですっ! あっ、すっごく、イイッ! んっあっ、あっあっ!」
「もっといくぜ。ほれ、どうだ。体勢逆転だ」
「えっ? あっ!!」
 いきなり腕を引かれたと思ったら、今度は鳴戸が龍宝の身体に腕を回したまま勢いよく、ベッドに沈み、下から怒涛の突き上げが始まる。
 しかも、忘れないGスポット責めに悶絶の龍宝だ。突かれるタイミングに合わせて声が漏れてしまう。
「ああああっ! あっあっあっあっ! ああっ、あ、あ、あっ! おやっおやっ、おやぶんっ! はああっ、イイ、イイです気持ちイイッ! っく、イキそうっ! イキそう、ですっイクッ!!」
「こらこら、いくらなんでもまだ早いだろ。龍宝、頑張れ!」
「んっ、はあっ……はあっはあっはあっはあっ! あっあっあっあっ、イキ、そうですけど、はあっ、頑張りますっんっ!」
「よーし、イイコだ」
 二人の身体がぶつかり合い、バンバンバンバンと勢いの良い肉と肉が叩きつけ合う音が部屋中に響き渡り、それに混じり龍宝の喘ぎ声も相まって部屋の空気が濃密なものになってゆく。
「ああっ、あっあっ、もっと、もっとおっ! おや、ぶんっ、ああっ、もっと、もっと欲しい! 親分欲しいっ! んああ!!」
「かっわいいなあ、オマエ」
 龍宝は目の前にある鳴戸の唇に噛みつくように口づけ、ナカを貪りつつ齎される快感に酔いたくる。
「ちょっと、上半身起こしな。違う責め方してやるから」
「んっ……?」
 腹筋を使い、身体を起こすと両太ももを支える形で鳴戸が手を添えてくれ、椅子に座っているような体勢で下から突き上げられる。これはこれで、また違った快感が身の内に拡がってゆくようだ。
「んあっ、ああっ、あっこれ、この体勢もイイッ! あっあっ、奥にっ、当たるぅっ! はあっはあっはあっはあっ、き、きもちいっ! い、イイっ!!」
 暫く胎内を掻き混ぜるよう、突かれているとやってくる強烈な射精感。身体がブルブルブルッと震え、思わず鳴戸へ向かい倒れてしまう。
「だめっ、だめですイクッ! イっちまいます、い、い、イクッ……! ああああイクうううっ! いい、ですか、イってもっ! あ、だめ、だめだめだめです、い、イクイクイク、イックッ!!」
「おー、イクならイってもらってもかまわねえよ。またイかせるまでだ。よし、イけ龍宝! 思いっ切りイっちまいな」
「うっく、イック、イック、イックうううう!! あああああ、ホントに、イクッ……!!」
 身体の奥底から、快感がぶわっぶわっと波のように襲いかかってくる。仕上げとばかりにGスポットばかりをペニスで往復して何度も擦られ、集中して責められたことによりとうとう、一回目の絶頂を迎えてしまう龍宝だ。
「ああああああ!! イック、イック、イクイクイクイク、 うあああああ、イックうううっー!! あああああああー!!」
 頭の中が真っ白にスパークする。と共に、膨大なまでの快感が胎内から溢れ出てきてそれはザーメンという形で鳴戸の腹にすべてをブチ撒けてしまい、何度にも分けてのそれに身体がビグビグビグッと跳ねたくる。
「あは、あは、はあっはあっ……イ、イ、イった……! うあっ、ああああきもちいっ、気持ちイイッ! あっ、おやぶんっ! んあっ!」
「イったな。かわいくイけた。えらいな、えらいぞ龍宝」
「ん……おやぶん、キス……ください」
 倒れ込んでいた身体を少しだけ起こし、鳴戸の胸に両手を当て唇に吸いつく。そして誘い込むようにして口を大きく開くと、するっと舌がナカに入り込んできたので絡めるようにして吸うとのどに鳴戸の唾液が流れ込んでくる。
 のどを鳴らして飲み下し、さらなる口づけを要求する。

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