トリガーに手をかけて

 しかし、鳴戸の責めは終わらずさらに苛烈を増す勢いで舌を使い、手を使っての愛撫で責めてくる。
 カウパー液がとろとろとソファに零れ、糸を引いてきらきらと光に反射して何とも卑猥な図を作り上げている。
 尻の盛り上がりもくまなく舐められ、身体がビグビグと跳ねてしまう。
「あああ……やめ、やめ、て、くださいっ……だめっ、ああああ!」
「ははは、こっから見ると裏タマが見えてぷるんぷるんに膨らんでやがる」
「やっ……いやです、おやぶんこのカッコ……いやです!」
 すると乱暴に身体が反転され、仰向けになったと思ったらすぐさま唇に吸いついてきて、驚いて口を開けた隙にするっと舌が咥内に入り込んでくる。
 いつも思うことだが、キス好きな鳴戸だ。隙あらば吸い付いてくるものだから、すっかり龍宝も鳴戸に釣られキスが好きになってしまった。
 両腕を首に絡めると、舌を大きく何度も舐められ上顎も丁寧に舐めてくる。ナカで暴れる舌を吸うと、ふっと唇が離れてゆき、至近距離で鳴戸がいやらしく笑み人差し指を口の中へと入れて、掻き混ぜてくる。
「んむ、んんっ……ん、ん、んっ……」
「かーわいいなあ、オマエは。口、気持ちイイか」
 頬を真っ赤に染め、龍宝が素直に何度も頷くと指が引き抜かれねっとりと舌を舐められる。そして甘噛みされて外に引きずり出され、れろれろと飛び出した舌を嬲られ身体中に血が駆け巡るほど、興奮してしまう龍宝だ。
 まさか、キス一つだけでこんなに感じてしまうとは。
 必死になって鳴戸にしがみついていると、今度は顔中にキスが落とされ信じられないことに顔まで舐め始めたのだ。舐めながら吸ったり、口づけたりとやりたい放題のそれだが龍宝は幸せだった。愛されていると、感じることができる行為を鳴戸としている。たったそれだけでもイってしまいそうになる。
「おや、おや、おやぶんっ、きもち、いっ……はあっ、イイッ……」
「んじゃあ、こっちもいただいちまおうかな」
「こっち……? あっ、んあっ!」
 ぷちゅっと音を立て、右乳首を乳輪含め口に含まれ勃った乳首を吸いながら舌で転がされる。そして左乳首は指でころころと転がされ、思わず「うううううんんっ……!」と愚図ったような啼き声が漏れてしまう。
 すると、乳首から口が離れてゆきトロトロッと唾液が乳首の上に零し落とされその熱さにビグッと身体が震えると、唾液ごとぢゅるるるっと音を立てて思い切り吸われ、思わず背を反らせて悦んでしまう。
「あはあああっ! うっあはっ、はあっはあっ、おや、ぶんっ! ああああ!」
「すげえ、興奮する。おい、もっと舐めるぞ」
「んっ、はあっ……は、はいっ……は、はあっ……」
 硬く勃った乳首を、これでもかというほどにしゃぶりそして舐め、吸い付いてくる。その際、あまりの激しさに唾液が溢れ、龍宝の身体を鳴戸の唾液がとろとろとろっと重力に従って流れてゆく。
 今日はいつにも増して激しい愛撫だ。
「龍宝……!」
 舌はいつの間にか乳首を離れ、胃の辺りや下腹まで及ぶようになり、両手は忙しなく肌の上を滑る。
「はあっ、あああっ、あああんんんっ、んっ、んうっ、はっはあっ、きもち、いっ……!」
 そして下腹を暫く舐められていると、なんだかわけの分からない快感が湧き上がってきて勝手に動いてしまい、まるで蛇腹のように動くそれに鳴戸の笑みが深くなる。
「ここ、イイか。ここだよ、ココ」
 ねっとりと下腹を舐められ、顔を真っ赤に染め上げながら何度もこくこくと頷く。
「んっ、イイ、イイ、ですっ……すっごく、良くて俺っ……!」
「じゃあ、もっと舐めてやろうな。お前のイイトコロ全部、舐めてやる」
 とうとう、舌は勃起し過ぎてパンパンに膨らんでいるペニスに行き渡る。そこを、丁寧に撫でられ形を辿るよう、手でなぞられながら舌は内ももに這い始め、そこでちりっとした痛みを感じた。キスマークでも付けられたのだろうか。
 誘導するように足を拡げさせられ、何度も内ももに舌が這い少しの痛みを残して膝下を舐めたところで身体を伸び上がらせ、唇に吸いついてくる。
「ふむうっ……! ん、ん、んっ、んむっ……んむうっ」
 思わず開いた口に舌が入り込み、舌を思い切り吸われた所為で口から出てしまい鳴戸の咥内へと招き入れられ、べろべろに舌をしゃぶられきつく吸われたまま甘噛みされる。
「んんー……! んんっ、んんううっ! ふうっ……!」
 呼吸ができない。
 それほどの激しさで舌と咥内を責められ、唾液も大量に飲み干されたし送り込まれてくるので、それものどに入れて飲み下し、ふっと唇が離れてゆく。
「はっはっ……おやぶんっ……はあ、好き、です。すごく、好きです」
「嬉しいこと言ってくれるじゃないの。よしよし、かわいいなお前は」
 そう言って額を撫でられ、その手は頭へ移動しわしわしと髪を梳かれる。その手を、龍宝は取り上目遣いで手の甲に口づけ、そこを小さく舐める。
「ほんとうに、好きなんです……おやぶんの、こと」
「わーかったって。あんまり煽んなよ。未だ愉しみたいんだって。な?」
「すき……」
 囁くように上目遣いで告白すると、じわっと鳴戸の表情に欲情というものが浮かび上がるのを見た。
「こっち来な。今度はベッドでかわいがってやる」
 まるで縺れ合うようにして抱き合いキスを交わしながらベッドへと行き、そのまま仰向けに押し倒され鳴戸は素早くスーツを脱ぎ捨て、スラックスだけになり覆いかぶさってくる。その股間はかなりの盛り上がりを見せており、興奮が窺える。

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