ゆっくり溶かしていけ心臓

 すると鳴戸がもう一度、軽く乳首に吸いつき龍宝のペニスを掴んでいる手を徐に離してしまう。
「そうだな、なんだったら一緒に気持ちよくなるか。どうせ裸だし、風呂ン中だしな。よっしゃ、龍宝ちょっと俺に掴まってな。気持ちよくしてやる。俺も気持ちよくなる」
「どういう、意味……あっ、うあっ!!」
 手が離れ、ペニスが淋しいと思う間もなく、何か熱く硬い塊がペニスに触れ鳴戸の両手が亀頭と、後はサオに絡みそれぞれべつの動きを始め、それが鳴戸のペニスだと気づくのには少し時間がかかったが、亀頭と亀頭が触れ合った瞬間、爆発的な快感がやってきて思わず大きく啼いてしまう。
「ああっ! んあっ、あああううううっ! うああああ! や、き、きもち、いっ!」
 鳴戸のペニスと自身のペニスがまとめて扱かれている。その事実に興奮を隠せない。そして何より、気持ちがイイのだ。特に、亀頭。ここを鳴戸のモノと一緒に擦られると言葉では言い表せないほどの快楽が合わさったペニスから流れ込んでくる。
 もはや、悶絶モノだ。
 独りでソコをいじることは少なからずあっても、こうしてペニスを合わせるだけでこんなにも強い快感が得られるのだ。まさに目から鱗だが、いま体験していることは嘘でも虚偽でもなくただただ鳴戸の強い愛を感じる。
 思わず目の前の逞しい身体に抱きついてしまい、自分から下半身を押しつけ先を強請る。
「おや、おや、おやぶんっ! き、気持ちイイッ! イイ、イイですっ、すっごくイイッ……! はあっ、ああもっと、もっとがいいです。もっと、はあ、もっとっ……!」
「いいねえ、乗ってきたか龍宝。いいぞ、強請れよ。お前なら喜んで許してやるぜ?」
「んっんっ、親分っ! あっ、親分っ! はあっ、イイ、イイッ、イイからもっと、もっともっと!」
 すると、ペニスに当たる箇所がまた違った場所になり、カリに亀頭が当たったりサオにカリが擦れたりとまた違った快感がペニスから這い上ってきて、鳴戸の背負っている刺青の入った背にきつく爪を立て、引っ掻いてしまう。
 手をどこへ置いていいのか分からないのもあるが、悶えてしまってどこかで発散させないとイってしまいそうなのだ。
 折角こうして二人で気持ちよくなっているというのに、独りだけでイってしまうのはいくら何でも味気なさすぎる。
 だが、鳴戸の猛攻は続きしたたかに龍宝に快感を送ってくる。そして何より気持ちイイのが触れ合っている鳴戸のペニスだ。立派な硬い肉棒は、ここでも逞しく龍宝を責め立ててくる。
「ああああっ! ああ、ああっ! んっうんっ、んっんっんっんっ、おや、おやぶんっ! あっあっ、おやぶんっ! イイッ、あっイイッ!」
 今度は裏筋を中心に亀頭で愛される。ずりずりと擦られるたび、泣き出したいほどの快感が下半身から全身に送られてきて、思わず身体がビグンッと大きく何度も跳ねてしまう。
 ペニスが熱い。鳴戸のペニスの熱が伝わってくるのか、ビグビグと動く血管も感じられそれにもつい、感じ入ってしまう。愛おしい男のペニスなのだ。感じないはずがない。
 すると今度はタマ同士が擦れ合い、そこでも漏れなく快感を拾ってしまう。挿入アリのセックスでなくても、こんなにも快感を得ることができるのだ。
 鳴戸の手つきも、好きだと思う。
「あっあっ、おやぶんっ! 親分っ! んあああああ、あああう気持ちイイッ! あっあっイイッ! い、イイッ……! 良すぎて、イクッ……! イっちまいそうっ……!」
「未だ早くねえか? ほら、もっと頑張れ龍宝」
「やっ、ああああああ!」
 今度はサオの箇所でも特に感じる裏筋を中心に責め立てられる。ココも相当、感じる場所なのだ。
 ずりずりと裏筋同士が擦れ合うと目の前がチカチカするような快感がやってきて、思わずイってしまいそうになるがなんとか歯を食いしばって我慢をし、さらに強く鳴戸に抱きつく。
 すると鳴戸も息が上がっていることに気づき、興奮してくれていることに喜びを抱いてしまう。そろりと離れ、顔を確認してみるといつもの鳴戸ではなく、オスの顔をしていて思わず生唾を飲み込んでしまう。こういったことの最中、じっと顔を見たことは無かったがこのような表情をしていたのだ。
 鳴戸も龍宝を見て、なんともいやらし気な笑みを浮かべつつ手の動きを早くしてゆく。
 湯が手の動きに合わせて揺れ、二人は互いの顔を見ながら快楽を高め合っては時折、キスなども交えてオーガズムに向かって駆け足でペニスが扱かれる。
 絶頂はもうすぐそこにある。
 手の動きも、鳴戸の興奮から来るものなのかそれとも、またべつの意味合いなのか、かなり苛烈を増しており湯がじゃぶじゃぶと音を立てつつ、亀頭が潰れんばかりの勢いで撫で回されてしまい、思わず大声で啼いてしまう。
「うあっ! うああああっ、あああうううっ! んっく、あっあっ、おや、ぶんっ、い、イクッ……そんなに、されたらイク、イキます、イクッ!」
「おお、だったら一緒にイこうぜ。ほら、こうすればイクか?」
 さらに激しさを増す手の動き。
 龍宝は鳴戸の顔から視線を外さないまま、手だけは両肩に置き射精に備える。もう我慢も限界だ。できることならこのままイってしまいたい。他でもない、鳴戸と共に。
「はあっはあっはあっはあっ、イク、イク、イク、イクッ……! ああああイックううううッ!!」
 ぎゅぎゅっと力強く亀頭を握られ、仕上げとばかりにさらに激しく擦り上げられたところで、二人のペニスがほぼ同時にぶくぶくっと膨れ上がり、湯の中で身体を跳ねさせながら絶頂という名のオーガズムに身を任せる。
「うああああああ!! イクイクイクイクッ! ああああイってる、だめですイックううううっ!!」
 湯の中ながら、何度もザーメンが吐き出されているのが分かる。手の中の鳴戸のペニスも同じように跳ねており、初めて見る鳴戸のイキ顔は何とも男性的色気に溢れていて思わず見入ってしまう。それと同時に、悦びも勝り龍宝は自分から顔を寄せ、鳴戸の唇に何度も軽いキスを落としたくる。
 ちゅ、ちゅっと軽いリップ音が立ち、龍宝は夢中になって鳴戸の唇に吸いついては離し、そしてまた吸い付くことを繰り返す。

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