06


愛斗君と過ごす放課後に、何だかウキウキな俺。

まず適当に入った店で雑談をしながらご飯を食べて…。


もうこれ、放課後デートだな。

初デートだよこれ。





「愛斗君…手繋ぐ?」


意を決して聞いてみる。

ノリと言うか雰囲気と言うか…

俺は隣に座る愛斗君に片手をソッと出した。


「……いやいや、」

「いやいや、ほら、」

「いやいや、ほらとかないから、」


調子に乗ったのがいけなかったのか。

凄い嫌そうに…もう本気で全力拒否された。

くそぅ…!

結構本気だったのにな!


「グッチー…頑張って生きよ。」

「………頑張れ。」


フッと溜め息を吐いて呟く。

隣を見たら哀れんだ視線を送られていた。

…頑張って生きよ。







そんなこんなでコンビニに到着。


「今何時?」

「えっと…3時ちょっと過ぎぐらい、」


つまり後三時間は残っている訳だ。

こうなったら、と数時間の間で考え抜いた手段を遂に使う事にした。


「俺んち来る?」

「え…、マジで?」

「マジで。」


むしろ来て下さい。






って今更だけど、何でこんなに必死なんだ…俺。

グッチー、自分を客観的に見た瞬間。



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