- ナノ -

ねごと

すう、と寝息を洩らす蘭丸の姿は普段のそれよか随分と幼い印象。まあ風呂上がりなこともあって髪はぺたんこ顔はノーメイクとあればそりゃあ幼くなるのも自然の摂理か、ふむ可愛い可愛い。

「……にく、」

そんなこんなで蘭丸の寝顔を堪能してれば不意に洩らされた呟きは流石蘭丸。寝言ですら肉を欲するなんて流石ハングリーロッカー、やだなにこいつ可愛いなちくしょう。

「……四季、にく、にく出せばかやろ」

ぼそりと呟かれたそれは寝言にしては妙にドスの利いた声。あれなにこいつ起きてんの、とベッドに手着いて顔を覗き込んだ直後。ぎゅむ、と抱き着かれて体勢崩れて思わずダイブ。あむあむと首許を食む蘭丸をちらりと目だけで窺っても目を覚ました様子はない。無意識でこの行動ですか、何この子可愛すぎて色々辛いです俺。


ねごと


(にく、にく……よこせ)
(……らんまる、絞まってる絞まってるぎぶぎぶ……っ、)
‐End‐
20120923.