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Kiseki≫ Ab Ma 24 me Li

それからの私たちは異常、とも言えるくらい一緒にいた。

テツヤが図書委員になると言ったときは私も図書委員になり、バスケ部に入ると言ったときは約束通りマネージャーになったり…何かと私は彼にくっついていた。

そうすることで私は心を落ち着かせていた。



「テツヤ…私ずっとくっついてるけど…迷惑じゃ…ない?」

不安になって私は彼に一度聞いた。
すると彼はそんなこと、と言いたげな表情をして「いいえ。」ときっぱり否定した。
彼のスカッとするくらいのその否定の仕方に私はほっとしていた。




一難去ってまた一難。

まさにその言葉が私にはぴったりだと思う。


テツヤと移動教室で廊下を歩いていると見たことある顔を見つけた。
「…っ!?!?」
思わず見開いて彼が通り過ぎていくのを見ていた。
私が途中で歩みを止めたのでテツヤが振り返った。

「…どうしましたか?」
「…いいえ。何でもないわ…」

意識を戻し、再び歩き始めた。
テツヤはどこか納得していなさそうだったが、これ以上私は何も言うつもりはなかった。




テツヤ side

「…僕、理科は嫌いです。。。」
「私もー!というより、私はあの先生がいやだー!」

いつものように彼女と移動教室の為、廊下を歩いていた。
すると突然彼女の声が途切れた。
横を見ると彼女はいなくて、後ろを振り返っていた。
しかも信じられない、とでも言いたげな表情をして。
「…どうしましたか?」
「…いいえ。何でもないわ…」

意識を取り戻したかのように彼女は再び歩き始めた。
気になって仕方がなかったが、彼女の表情がこれ以上は何も話さない、と物語っていた。


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