05



俺たちはレンが用意してくれた車に乗り込み、病院まで向かった。
ナースステーションでトキヤが看護師さんに尋ねて僕らは手術室前へと足を向けた。


「…美桜花。」
「「「「「………。」」」」」


手術室前について俺らは座ってはいられなかった。
皆がみんな、俺ほどじゃないけど不安や焦りに似たものを感じているんだと思う。
マサやレン…あのトキヤだって。



手術中のランプが消えるのを俺は今か今かと待ち続けた。
















あれから何時間が経過したのだろう。
流石に疲れてきて、交互に椅子に座って待っていた。


すると、パッとランプが消え座っていた翔とトキヤとレンは立ち上がった。


手術室の扉が開くと、担当医が俺たちを見て目を見開かせたのが分かった。
でも、その後何事もなかったかのように俺たちに状況を説明し始めた。



「手術は無事成功です。取り敢えず、今は安静にしておくことが最善です。」



"無事成功"



その言葉を聞いて力が抜けた。





生きてる…


美桜花が、生きてる…


確認できて力が抜け、椅子へと座りこんでしまった。



「…よかった…よかった…っ!!!!!!」


この時、やっと安堵の息をつくことができた。















――でも、それはつかの間の出来事にすぎなかった。

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