「政宗様、今日こそ執務を怠わらぬよう」
「分かってるよ…but!」
「はっ、」
「朔那を寄越せ」
政宗様顔が怖いですよ。
「しかし執務が」
「朔那がいねぇと寒い」
「火があるでしょう」
「抱えたら着物が燃える」
火鉢は抱えるものじゃないよ!
結局俺は政宗様の湯たんぽです。
「小十郎様に言われてるんだから!政宗がサボらないようにって!」
「OK OK.…やっぱり餓鬼は温けぇ」
もふもふしないでください。
「はやく!」
「わぁったよ…」
俺を抱えてのお仕事です。
邪魔しないようにするからちゃんとやってよね!
「むにゅ…」
どうやら寝てしまったらしく。
伸びをすると、
「………」
あれ……なんで政宗様寝てるの…。
机の上の執務減ってないけど…。
「政宗」
「……」
「政宗ー!!」
「……あ?」
脅しても無駄ですよ。
「小十郎様に言いつけてやるもんね!」
そう言って政宗の腕から抜け出すと、足首を捕まれた。
「ひにゃっ!」
「そうはさせねぇ」
引っ張られたら転んでまた腕の中。
えええ!
「んん…」
そしてなんだかむにゅっとやられたんですが…
離せ!息が出来ない…!
「んー!」
「………なにしてるんですか」
「……Ah?」
「……ふにゃ…」
やっと息ができました。
なんか動けないんですが……
「執務を終えられていないようですが?」
「朔那に誘われた」
「な……うそつき!」
そう言うと小十郎様に見られました。
「俺そんなことしてないから!」
「分かってる」
「みゅう〜…」
小十郎様の首に抱き付けば頭を撫でられた。
政宗なんて嫌いです!
「では朔那は小十郎が預からせて頂きます。政宗様は執務を終わらせ下さい」
「…チッ…」
政宗が睨みつけてくるけど、小十郎様がいるから平気。
「小十郎様」
「どうした」
小十郎様の傷ほっぺにキスをすると、政宗が声を上げた。
「じゃあね!」
政宗を置いて小十郎様の手伝いにいってきます!!
fin.0104
* * *
なんか似たようなオチになった\(^^)/
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