「なりさまぁ!」
「その呼び方はどうにかならぬのか」

就様がなにか書き物をしているので後ろから抱きついたりしてみた。
そしたら邪魔だと言われたのでくぐってみた。

膝の上大好き!


「みゅ?」
「客人だ」


なにやら感じ取ったらしい。
就様は顔を上げなかった。


すると

「よぉ毛利!」


銀色の髪。
乳首。

「チカぁ!」
「あ?」

就様の肩越しに対面する。
やっぱりチカだ!


「お前、奥州の猫かぁ?」
「朔那だったら!」

就様の首にがっちりしがみつく。
あいつのこと、知ってる?就様。


「……貴様、朔那と知り合いなのか」
「あぁ、少し前海を流れててな。なんだお前、今度は厳島にでもいたか?」

大笑いするチカ。
もうお前なんて乳首だ。


「就様……」
「彼奴はひねくれておるのだ。気に留めるな」

就様は俺を優しく撫でた。
うう、幸せ。

「ま、それァ兎も角。お前、また政宗が泣いてるんじゃねぇ?」
「……」


そうだ。
政宗…

「また奥州まで連れてってやるよ」
「ほんと!?」

チカ大好き!

「……長宗我部」
「あン?」
「朔那は独眼竜に飼われておるのか」
「……確かそうだろ?」

なあ?

そう言われた。
確かにそうかもだけど。
ていうか飼われてないし。


「……」


就様が嫌そうな。
もしや政宗嫌いですか?
だったら下手なこと言えない。


「お、俺奥州で世話になってるだけで別に飼われては……」
「なら我が飼う」


「……は…!?」


元就様、今なんと。


「我が朔那を飼う」
「ちょ、毛利。それは」
「奥州の独眼竜に飼えて我に飼えぬ訳がないわ」
「本人はあまり世話してないけどな。あそこには優秀な右目がいるからなぁ」
「そうなのか朔那」
「基本政宗はセクハラします」
「せくはら?」

いやいやそれにしても。
就様、苦しい。

「みぅ…」
「毛利、朔那が潰れちまうぜ?」
「何。すまぬ、朔那」

ああほんとにな!
就様ったら意外と力強い。

「今のお前が猫を飼ったら数日で死んじまうだろ、飼うためには知識が要る」
「知、か。ならば猫を学ぶべきと」
「そうだ。それまで猫の世話は奥州に任せようぜ」


チカの計らいで奥州に行けることになりました!


「朔那、猫を学んだ後迎えを寄越す」
「わかったー」



チカの肩に担がれ、就様に手を振る。
そしたらぷいっとそっぽ向かれました…。

つ、ツンデレですか!



fin.1216


* * *
やっとできました就様…!
最初就様らしくなかったので中盤シリアス入れたらなにこれ状態にw
猫くんは中国にもよく飛ぶかも知れません。



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