視界いっぱいに広がる蒼。

政宗は今日、お出かけするようです。


「みゅー」
「Hey 小十郎」
「はっ」

小十郎様の登場です。
こちらもやっぱり武装している。


「如何されましたか」
「お前は今日、朔那の面倒をみてろ」


…。

………ん?

「ま、政宗様、今なんと」
「だから、お前は来なくていい。城で朔那の面倒を見てろ。筆頭命令だ。understanding?」

まじでか。
ていうか小十郎様は政宗の右目だし、必需品じゃないの?

「政宗様、それは…………小十郎でなくとも」
「お前以外に十分朔那の面倒を見れる奴はいねぇだろう」

まあそれは政宗が俺を拘束しているからです。
他の方にめったに会えないのはお前のせいだ。



「しかし、」
「お前以外に猫を預けられない」


俺が信じてるのはお前だけだ。


……

「この小十郎、責任を持って朔那を預かります」


この右目…!




「……」

小十郎様がうなだれてる。
なんで承ったの!

「そりゃ殿様に信じてると言われたらね!」
「静かにしてくれ」

小十郎様、元気がないな。


仕方ない、どっかふらつこう。
……と思ったのですが…


「みゃ…っ」
「朔那、どこに行く」
「え、ちょっとそこまで」
「政宗様にお前の面倒を頼まれている手前、勝手な行動は困る」

えー…
と、いうことは



「俺の側にいろ」




小十郎様の背中にぶら下がる。
最近は腕で支えられなくても大丈夫。
まるでコアラだな、俺。


「片倉………様、」
「どうした」

大事なお話のときも、真剣な顔して俺をぶら下げているため兵士が戸惑う。
小十郎様は気付きません。
でも離れると怒られる。


小十郎様が部屋に戻る。
座った時は肩を渡って前に行く。

膝に座れば大きな手で何か書いている。
読めやしないが。



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