えっと、昨日はなに食べたっけ。


小十郎様の野菜ときのこと、えっと、玄米。
戦国はたくさん玄米食べるんだよ、玄米たっぷり。
みんなお椀に山盛りですが、俺は少ししか食べられない。


…じゃなくて。


「なんですのん…」


朔那に髪の毛と同じ色の


猫耳が生えました。





「政宗ぇっ」
「Good-morning cat………」


政宗の部屋の襖を乱暴に開ける。
どうやら執務とかいうのをやってるらしく顔を上げない。

お前!それどころじゃないっての!

「政宗、政宗!」
「sorry 静かにしてくれ」


政宗が左手で頭を撫でてきた。
…俺を見ずに。

ちくしょう。
いいもん!
小十郎様のとこいくよ!


部屋から出て小十郎様の元へ走った。
小十郎様の広い背中に飛び付く。


「起きたのか。………おはよう、朔那」
「おはよう小十郎様。……見て!」

背中から胸へ移り小十郎様の目を見る。
俺、変だよね?


「…どうかしたか?」
「おれ、変になった!」
「……」


小十郎様は首を傾げた。
おい待て。
耳だ。


「みみ、」

指さすと、小十郎様が目を見開く。


「お前、その耳」
「猫耳…」

生えてきちゃった。
すると小十郎様は


「違和感ねぇな」


と仰った。
おかしいだろ。

「俺人間!」
「ああ……だが本当に違和感ねぇ」


小十郎様は片手で耳を撫でた。
くすぐったいです…!


「やだあ」
「悪い」

小十郎様は手を引っ込める。
あのね、耳だけじゃないんだ。


「尻尾」

着物の裾から出すと、小十郎様は急いで乱れた着物を直した。
露出の問題か?


「そんな格好は駄目だ」
「でも尻尾くすぐったい…」

尻尾も常に動かさないと…神経入ってるし。

と呟いたら


「ふおお…!」

着物に尻尾穴を開けていただきました!
これでもじもじしなくていいぜ!


「これでいいか、朔那」
「ばっちりです小十郎様!」


尻尾を振ってみる。
髪の毛と同じ色のふさふさ尻尾だ。

「朔那、」


小十郎様に呼ばれて近付いた。
腰(正確には、足)に抱き付く。

頭を撫でられる。

んー…






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