幸村とデート!
デート!

「朔那。その、でぇと、とはなんでござる」
「え?ゆき、知らないの?」
「知らぬ」
「俺様もー」

そうかそうか。通じないか横文字。
政宗には現代並みに通じるのにな。
うんうん。朔那先生が教えてあげる。


「デートはね、二人きりで遊びに行くこと」
「おお。朔那と俺の二人か」
「ちょっと、なにそれ」

佐助が手を招いてるが知らんぷり。
幸村と佐助はセットだから大丈夫。

「ていうか大体相手は女の子で」
「お…!?」
「デートの最後はちゅーで締めるんだよ」

うん。
俺はそこまでいく前に終わってばかりだがな。
いつかしたいよね観覧車ちゅー。

「ちゅー…?」

あ、擬音もだめか。

「キス。…えっと、せっぷん?」
「あー、口吸い?」

佐助が呟いた。
口吸いか。接吻しか知らなかった。

感心しているとなにやら幸村が…


茹で蛸だ。



「ゆきむら?」
「ははは」
「は?」


「破廉恥でござるぁぁああ」



ぴゅーっと消えた幸村。
破廉恥…?

「あららー。もう、旦那にあまりそう言うこといわないの。っていうか朔那ちゃん子供のくせに破廉恥」

お前もいうか。

中身は健全な男子高生だ。

とりあえず幸村はウブらしい。
なんか分かるぞ。
お前手すら握ってないな。

でも前に娶るとか言われたっけ。


ふふー。

佐助に幸村を探してもらい、目の前に座る。


「ふふー」
「ど…どうしたでござる、朔那」
「ふふふー」
「……」

幸村の顔がひきつってる。
ふふふー。

「俺がおなごになって幸村とデートしてやる!」
「!!」

ぐっと親指を立てると幸村が震えている。
女装なんて趣味じゃないが、すごく面白そうじゃないか!


「佐助」
「はいはいっとー」

佐助なら俺をおなごに出来るだろう。
佐助に飛び乗って、部屋に入っていく。
ふふ、見てろ。幸村!




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