「…ふにゅ…」

テンション低めです。
今は何故か完全武装した政宗と馬に乗ってお散歩です。
手綱持って馬に乗らない人なので俺を抱えてます。
どんだけバランスとれてるんだあんた。
一歩後ろには小十郎様。


「…どうした、cat?」
「なにが」
「随分元気がないな」
「そうかな」


そういえばなんかぽわぽわする。
眠たい。

「朔那?」
「にゅー」
「どうされました」

小十郎様が政宗の横に来る。
あまり顔見つめないで!

「様子が変だな」
「…」


小十郎様が手を伸ばしてきた。
相変わらずでっかいな。


「うにゅ、」
「……熱い、ですね」
「風邪か?」
「恐らく」


風邪ひいたらしいです。

今は戦国。
俺がいた時代みたいなハイテク機械はありません。
ただ寝るだけです。
薬も苦いやつばっかです。

「にゅー…」
「どうした朔那」
「ねむくない」
「HA、病人がよく言うぜ」

俺のお部屋に政宗がいます。
小十郎様はいまいないです。


「大丈夫か」

そう言いながら濡れた手拭いで顔を拭かれた。
それをいやいやと振り払うが、政宗は負けない。

小さい時風邪ひくと、無駄に暴れたよね?
身体が言うこと聞かなくてさ。
どんだけパジャマのボタン外しても身体は熱いまんまでさ。
しかも寝たいのに熱いし頭痛いしで寝れなくてさ。

いやあ俺はかなり母さんに迷惑かけてたみたいだ。



「むー!」
「じっとしてろ」
「やだぁ!」
「朔那」

暑いんだよ着物!
布団も暑い!


「政宗様」
「Hey 小十郎、猫が暴れるんだ」

政宗はリタイアだそうです。
すると小十郎様は政宗を立たせました。

「どうした」
「政宗様、風邪が伝染ったらどうするのですか」

背を押して部屋から出そうとする。
そうだよなあ。政宗一番偉いんだった。

「伝染るかよ」
「いけません」

大将の政宗に伝染ったらだめだよな。
政宗が風邪ひいたらみんな部屋に集まるんだろうけど。

政宗は小十郎様の手によって部屋から追い出された。

小十郎様なんか持ってる。

「なにそれ…」
「粥だ」


お粥?

「食べれそうか」


うーん。
起き上がる力がない。
頭がぐらぐらして支えてなんかいられない。

「うー…」
「片倉様、」

女中さんが小十郎様を呼びにきた。
聞こえなかったけど大事な用だろう。

「いってきたら」
「…悪い、朔那。すぐ戻る」

一撫でして小十郎様が出て行った。
ちょっと、眠いかも。

目を閉じると意味もなく瞼にじわじわと涙が浮かぶ。

そのまま少し意識が落ちたような気がした。



「…おい」
「…」

さっきより楽になった。
前髪を掻き上げられ、目を開ける。

政宗がいた。





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