「朔那、今日はどうする」
「幸村のたんれん、見てるよー」
「鍛錬見てて楽しいの?」
幸村の頭にいます。
幸村の鍛錬ってみてると面白いよ。
張り切りすぎだし、暑苦しいっていうか!
「幸村ァア!」
「!!お館様!」
のっそり出てきたのは親方様。
相変わらず赤くてでかいです。
「朔那は儂が見る」
「な、なんと」
「何言ってんですか、大将」
え。
マジで?
「よろしいのですかッ」
「うむ。気が散ってはならぬからな」
「大将ー、別にちょっとなら俺様見ますってー」
「否、儂が見る」
え!
まさかのお偉いさんですよ!
政宗も偉いけどなんか違う偉さだよ!
というわけで親方様の腕にいます。
凄いんだ。まさか腕に座れるとは思わなかった。
俺今小さいけど、多分20キロはあるのにね。
そして一緒に幸村を見守ってます。
遊んでくれるって言ってくれたんだけどオカンが
「えぇえそれはやめてください、大将。朔那は旦那より小さいし薄っぺらいんで、大将にとっての“普通の力”で吹っ飛んじゃいますよ!」
と言ったので止めました。
うーむ。確かに。
「幸村って親方様大好きだよね」
ことあるごとにおやかたさまぁあッて言うし吹っ飛ばされても元気だし。
佐助は上司愛ないよね。あれ、世話が愛か。
「お主は誰を慕っておる」
「俺はねー…」
特に仕えてる上司いないからなあ。
好きな人でいいかな。
「親方様も幸村も佐助も好きだよー、あ、政宗も、小十郎様もかな。知ってる?」
「知っておるよ」
そりゃそうだよねー。
すると親方様が笑いました。
頼れるお父さんって感じ!
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