「筆頭ご自慢のぷれぜんとに会えたし、怒られる前に帰ろー。じゃねー」
手を振って消えていく成実。
なにこの世界。
イケメンばっかで泣きたくなってきた。
成実は癒し系だな…。
広い部屋でいじけていると、小十郎様が来た。
忙しいなあ。
「小十郎様ぁ」
「朔那。もう休め」
「えー」
高校生的にまだ早いっていうか。
「やだ」
「朔那」
「だってーお布団まだだし」
と言った途端布団が敷かれました!
…すげー!
「布団は敷いた」
「だ、だって、」
「早く寝ろ」
「にゃあっ」
布団に投げ込まれました。
う…っ、小十郎様酷い。
「こじゅ、」
「明日、起こしにくるからな」
わしゃわしゃと撫でられたら、
なんにも言えません。
「みぅ…」
「じゃあな、朔那」
「おやすみなさい…」
大人しく寝ます。
………
…………寝れません。
こんな広い部屋にぽつん。
落ち着けません!
外は暗くて、涼しげな風が通る。
…誰か、寝てくれ。
選択肢は絞られるけどな。
1、政宗。
でも一番偉いから無理か?
2、小十郎様。
……意外といいかも。
3、成実。
そもそも部屋知らない。
「にゅー…」
よし、政宗だ。
ん?何かおかしくないかって?
そもそも俺政宗の部屋しか知らないんだ!
枕だけ持っていざ行かん!
猫の如く、抜き足差し足。
政宗、いるかなー?
「…いた」
寝てました。
気持ちよさそうだなこりゃ、起こしたら殺されそうだから勝手に…
そーっと部屋に入り、政宗の横に枕を設置。
背中を向けてる方の布団を捲る。
コアラみたいに背中にくっつこう。うしし。
お邪魔しまー
「にゃあ!?」
「Ah?朔那か」
「な、な、」
視界には天井と政宗。
こいつ、起きてやがった!
「狸寝入り!」
「No!ちょっとの気配でも目が覚めなきゃ生きていけないんだよ。You see?」
「あ、I see…」
そっか。暗殺とか?
大変だなあ戦国。
「で、朔那。何しにきた?」
「何しにって」
寝に。
「夜枷か?」
「……にゅ?」
なんじゃいそれ。
その辺伝わらないよ戦国。
夜遊びのことでしょうか。
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