政宗のお城は広かった。

あれじゃん、あれじゃん。

マジで城だ。



「うひゃー」
「朔那、こっちだ」
「はいよ!」

政宗について歩くとちょっと怖い人が俺を見るけど


無視無視…!



ていうか


「政宗…!」

あんた足長いな!
早ぇよ!


「にゅっ」

急にふわりと身体が浮いた。
何だと顔を向けると、

オールバック。


「小十郎様…!」

小十郎様が抱えて歩いてくれてます。
ありがとう小十郎様!

首に腕を巻いて体制を整える。
なんかこの首筋から肩にかけてフィットする…!

「にゃー」
「随分catに懐かれたな」
「気紛れでしょう」
「どうだか」

政宗は少しつまらなさそうに呟いた。
もしや俺が相手してなくて妬いてるな?

「政宗、」
「Ah?」

しゅるりと器用に政宗に移る。
なんか赤ん坊になった気分だ7歳だけど。
7歳って小さいなあ!


「落とさないでよー」
「OK OK」
「あ、肩車して」
「ほら、」

肩車して貰いました!
久しぶりだ。昔よく父さんにしてもらったなあ。
ひゃー高い!







何やら広いお部屋を頂きました。
俺が小さいのもあるけど、広い。

「落ち着かんな…」

小十郎様が気を遣ってお部屋にご飯を持ってきてくれました。
それを食べ終えた頃に女の人がきてお風呂に入ってー
あ、そん時政宗が来て「お前はこっち」ってすげー風呂に連れてかれた。
溺れそうだと政宗が入ってきそうだったがそれは丁重にお断りしました!

仮にも17歳なんだからな!

んで、今部屋に戻ってー


「あ、君がぷれぜんと?」

……あんた誰?





「俺は伊達成実って言うの」
「伊達…」

てことは政宗の親類ですか。

「ぷれぜんとは?」
「えと、朔那」
「朔那ね。さすが、梵が自慢するだけあるよ」
「梵って…政宗?」
「そうそう。昔梵天丸って名前だったんだ。全部言うとちょっと可愛すぎるから梵?」

梵天丸…可愛いな!
まあどっちもどっちだ。
ん?自慢?


「自慢って?」
「きゅーとなきゃっとを手に入れたって」
「猫だと!」

あいつさっきから人を猫呼ばわりしすぎ!
今は小さいけど17なんだからな!


「しげー」
「あ、馴れ馴れし」
「成実さまー」
「なんでもいいよ」

ふふ、って笑う成実はなんか可愛かった!
じゃあ、と成実が立ち上がった。



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