「知らねぇのか」
「ん」
知るか。
「まあいい。…伊達政宗。OK?」
「おーけーおーけー………え?」
伊達政宗?
伊達って、
あの伊達政宗か?
「にょー!!」
「?」
朔那、感激!
伊達政宗だって!
思わず飛び付いて顔面触ってます!
「政宗様!」
む。なんだ?
横からオールバックが出てきました。
思わず政宗から手を離す。
「ああ、小十郎」
「いきなりいなくな……それは?」
「朔那」
「名前はきいてません」
デジャヴ。
俺は今隻眼に抱えられてますいつの間に。
「ねえ」
「ん?」
「誰?」
「片倉小十郎。俺の右目だ」
右目?
ああ、そいやあんた右目ないんだよな。
「まさむねの、右目」
そう言った瞬間、
殺気がね、
「ひぇっ」
「顔が鬼のようだぜ?小十郎」
政宗笑ってやがるが!
確かに鬼ですよ右目さま!
デーモン小暮閣下もびっくりです!
「政宗様を呼び捨てにするとは、」
「気にするな」
「しかし…」
「少々変わった甲斐からのpresentだからな」
森の中で知らん人に会って、それが伊達政宗でなんかプレゼント扱いされました。
は?
「…まさむね?」
「随分cuteな顔だな朔那」
「きゅーと…」
訪ねただけだぞ、お前。
それを可愛いとは。
何か言い返せ俺。
「まさむねは、すごくblueだね」
……なんだこの空気。
「にゅう」
「わかるのか?南蛮語が」
「南、蛮」
英語のことか。
そりゃまあ習ったし。
ちょっと得意だし。
「ほんの少し」
するとまた大きく笑われた。
なんなんこの人。笑い上戸か。
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