一見普通の少女が居ました。
ぱっちり開いた両目はブルー。

「にゅにゅー、白蘭はブルーベルより甘党〜」
「そう?」
「だってそんなワンパターンだし、甘いのばっかりで飽きないの?」

歳が二桁いくかいかないかの
見た目も口調も幼い少女が小首を傾げながら聞いてきた。

「うーん、これは例えるならブルーベルが水を愛おしむのと同じくらい好きなものだからねぇ」

袋からまた一つ取り出して口へ運ぶ。
舌で押せば、しなり、と溶ける。

「じゃあ白蘭は死ぬときはマシュマロに溺れて死にたい?」
「マシュマロじゃあ死ねないなあ…」
「ブルーベルはね、水と友達だから水では死なないのよ」

白蘭はマシュマロに埋もれる自分を想像したのか、ふふ、と笑ってまたそれを口へ運ぶ。
すると、いつも通りの張り付けた笑みを消して白蘭は真剣に考え事をし始めた。

「じゃあさ、ブルーベル、」
「にゅにゅー、なぁに白蘭」

先程いれたアップルティーを見つめながら白蘭はブルーベルへ問い掛け、ブルーベルはその様子を不思議そうに見つめていた。

「ブルーベル、君はどうやったら死ぬのかな」


もっと楽しくて興味のそそられる話題を振ってくれるのかと期待していたブルーベルは少しがっかりした面持ちで、唇に右手の親指を触れさせて考えるそぶりを見せた。
そうやって悩むふりをして静かであれば先程よりも少し大人びた印象になる。
するとブルーベルは悪戯な笑みを向けて「白蘭が死んでくれたらわかる」と、冗談か分からない曖昧な声音で言った。

「そっかーでもなんで?」

白蘭はいつもの笑顔を貼付けて

「白蘭がブルーベルの死ぬ原因を知らずに死んだらさっきの質問が解けなくて悔しがるから」

ブルーベルは、一枚上手だと言いたげに歯を見せて、
袋に残っていた最後一つのマシュマロを口に入れた。














(紅い海は水深5Mで真っ暗なんだってさ)

















――――――――――――――
決戦前くらいの会話。
ぱっちり開いたブルーは実はユニ。
ていうかうち白蘭登場率高くないか…。

お粗末様でございました*
2010.11.14*ホーム


「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -