リボ誕

























「はじめまして、私ルーチェって言います。おひとついかがかしら?」

選ばれし七人が、初めて互いの顔を見合わせた席だった。
キッチンを借りてクッキーを焼いてみたの。皆さんのお口に合えばだけど。
インディゴ色の髪をした若い女性に差し出してみた。

「他人が作ったものなど、簡単に口にはしない主義だ。毒が入れられているかもしれないからな。」
うーん、それもそうね。初対面なんだから警戒するわよね。
―――――ガサ、サク...。
女性の右隣りに座っていた紫の似合うライダーさんがクッキーに手を伸ばしていた。
「ふふっ。」
沢山あるから遠慮なくどうぞ。
そう言い残してその右隣りに回った。緑の学者さんに差し出してみたけれど、無視されてしまった。考え煮詰まるのも良くないから気が向いたら食べてくださいね。

「お二人もどうぞ」
「ん?シェイシェイ」
柔らかい笑顔が特徴的な、チャイナ服の男性が礼を言ってクッキーに手を伸ばした。
「貴方もいかが?」
黒と黄色。そんな端的な色を着こなすスーツの男性にも声をかけてみた。
「あいにく甘いものには興味がないんだ。」
スーツと同じ色のボルサリーノを深く被った姿は、――――


「じゃあエスプレッソはいかが?美味しいのを煎れてきたの。」

「わからねぇか「じゃあ私が先に毒味でもしましょうか?用心深いヒットマンさん」

深く被ったボルサリーノの下で、その周りの人も含めヒットマンさんは驚いていた。直感っていうのかしらね、分かるの。

「驚きましたか?」

少しおどけて笑ってみせたら、黄色いヒットマンさんはニヤリと笑った。

「エスプレッソは好物だ。いただこう」















そんな会話とエスプレッソが私達の出会いだったわ。
アルコバレーノの呪いを受け入れて、無事に娘のアリアを産んで…



それから…。

















最後まで悩んで選んだ結果がこうなのか。
リボーンはボルサリーノの下で目を細めた。

「どうしてそれを受け入れたんだ」



アルコバレーノの晴の人はいつまでも帽子の影に、
(似合ってるわよ、そのもみあげ。)
晴よりも、もっと明るく寛大な大空は高く澄んでいました。







(掴めなかった)









――――――――――――――――
リボーン、誕生日おめでとう。
リボーンはリボルチェして幸せに、あれなってない。よくわかんないけどルーチェが運命を受け入れた後のリボーンの後悔。アニメアルコバレーノ編は本当に凄い、原作で深く書かなかったのをあんなに綺麗に…!リボルチェは永久に麗しい。
お粗末様でございました*
2010.10.13*ホーム


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