日曜日、何もないなら寝るしかない!が信条の私は今日も昼まで夢の中。そんな時にけたたましい携帯のバイブに起こされた。メールならあとでいいやと無視を決め込んだのに鳴り続ける携帯。誰だよ。
「…もしもし」
「ンだよオメー寝起きかヨ」
あ、荒北…!相手をロクに確かめもしていなかった。ていうか朝から元気だな。寝起きでボケまくった頭でそんなことを考える。にしても荒北が電話してくるなんて珍しいな。
「お、おはよう…」
「ナァニがおはようだヨ今何時だと思ってんのォ?」
「え」
「2時」
「マジで」
流石にやらかした。寝過ぎた。2時って、2時って…。軽い自己嫌悪に襲われる。しかも荒北に起こされるって、うわあ。
「で、何用ですか」
「あー、今起きたんならいいわ」
「え、なんで」
「いいって別になんでもねェわ。いい加減起きろよ、ンじゃ」
「あー!待って気になるじゃん、ねえ何で電話したの」
この野郎うやむやにしやがって!珍しく電話してきたと思ったらなんなんだ!加えて安眠妨害まで、いやまこんな時間まで寝てる私もアレだけど、こうなったら絶対聞き出してやる。
「るっせ永眠しろ」
「嫌ですーそれに永眠を阻止したのは荒北さんですー」
「屁理屈クソ女」
彼女になんて口利くんだこの男。仮にも彼女だそ彼女。ていうか今日部活だろなにやってんだサボりかよ福富くんにチクってやろ。
「教えろバーカバーカクソバーカ」
「るっせェな!!部活が午前で終わったからテメェとどっか行ってやろうかって思っただけだっつのバァカ!!っつうのにテメェ昼まで寝やがってふざけんな」
「行く!今すぐ行く!好き!」
見直したぞ荒北!電話の向こうの荒北がちょっとだけ照れてるのがわかる。カワイイ奴め。
「ケーキ食べにいこ!待ってて」
電話をブチってベッドから飛び出した。ミニスカート履いてやろ。にやにやが止まらない。