翔くんが好き。みんな怖いって言うけど、わたしは翔くんが好き。確かにちょっと変わってるけど、誰よりも優しいし誰よりもかっこいいもん。ていうか、みんな怖いって言ってくれた方がわたしは嬉しいんだよね。そりゃ翔くんのいいところ、みんながわかってくれないのはちょっと寂しいけどさ、翔くん人気出ちゃったら困るし。翔くんにドキドキするのはわたしだけでいいっていうか。
「あっそ」
「翔くんはどうなの?わたしのこと好き?」
「言わんよ」
あー、ちょっと照れてる。かーわいい。そうそう、翔くんって結構かわいいところあるんだよね。わたしねえ、翔くんがわたしの名前呼ぶときまだちょっと照れてるの知ってるんだからね!でもね、わたし翔くんになまえちゃんって呼ばれるのだいすき。えへへ。
「キモ。もう呼んだらんよ」
「えー、やだ。やだもん」
「なまえちゃんちいと静かにした方がええで。お嫁にいけんくなっても知らんよ」
「なんだ呼んでくれるんじゃん。ていうか、翔くんにもらってもらうからいいもーん」
「こんなじゃじゃ馬いらんわ」
とか言ってわたしがべつのところにお嫁に行ったらいやなんじゃないの、翔くん!ね、いやでしょ!わたしがお嫁に行く頃は翔くんは自転車選手かな。ふふ。