彼からわたしに触れることはあまり、ないような気がする。私がべたべたしても嫌がる素振りは見せないから嫌われている訳ではないと思うけど。一応付き合っているし。たまになんだか寂しくなって、みどうくんはわたしのこと好きなの?と聞くとこくんと頷いてくれるから、それで満足、なのだけれど。
「さわってほしいよ、みどうくん」
みどうくんはまん丸な目をさらにまん丸にしてわたしを見た。照れたように目をそらすみどうくん。彼は意外と恥ずかしがり屋だから
「わたし、もっとみどうくんにさわってほしい」
あなたの手がからだを這うのを想像しただけで、ぞくぞくして、お腹の下のほうがきゅうんとするのよ。みどうくんにすり寄ると、彼は壊れ物に触れるかのようにそうっとわたしの腕を撫でた。
「もっと」
おねだりするようにキスをして、もっとみどうくんに近づく。さらにわたしのからだを撫でるみどうくんの手に、わたしは死んでもいいとすら思った。
「なまえちゃん、結構積極的なん、やね」
「うん、みどうくんだもの」
細い首に腕を回せば、感じるのはあたたかな鼓動だ。

▼御堂筋と甘くいちゃいちゃ