我ながら最低だなあ、と思う。だって、今組み敷いてるのは幹の友達だ。たまにうちに来る、笑顔のかわいい気立てのいい子。なあんにも知らなさそうな、あどけない子。年下はねえわと思っていたが、この子ならアリだと思ったのがつい最近。我ながら、手が早い。上も下もきっと手付かずだぜ、きっと誰も触ったことねえんだ。たまんねえよな。
「と、通司さん…?」
今からなにされんのかもわかってねえのか?どんなだよ。今時ありえねえだろ。でもそれなら、都合がいい。ごめんなあ、なまえちゃん、でもさあ、俺のこと優しいお兄さんなんて思った君が悪いんだよね。
「なまえちゃん、好きな人とかいんの?」
「えっ…いない、ですけど…」
「そりゃよかった。じゃあ心置きなくやれるかな」
何言ってんだか、俺は。関係ねえよ、普通に。ていうか、バレたら幹にぶっ飛ばされるなあ、いや、ぶっ飛ばされるくらいじゃすまねえか。一生口きいてもらえないかもなあ。
「誰にも言うんじゃねえぞ、ふたりだけの秘密だ」
「えっ、ちょっと、通司さん、や、だ」
今更抵抗なんてすんなよ。俺はもうその気なんだ。悪ィな、でも俺のせいじゃねえから、これを機に男はそんな優しい生き物じゃねえって、学習しな、いいね。

▼妹の友達に手を出す寒咲通司