※自慰ネタ

学校帰りは一度凪斗の家に寄るのが最早習慣と化していて、一人暮らしの彼の合い鍵も持っているからすでに遠慮とかそういう類のものは忘れてしまった。だから今日も何の考えもなしにずかずかと凪斗の家に入っていったの、だが。
「凪斗、今日泊まっていっても…」
そう言いながらドアを開けると、予想だにしない光景があった。敷きっぱなしの布団の上で、凪斗は胡座をかき背中を丸めて自らのそれを。まあ要するに、あれをだ、していた。背中を丸めたまま凪斗が向けた視線が私にぶつかる。凪斗自身状況が飲み込めていないらしい。凪斗のそれ自体は既に見慣れたものではあったが、凪斗が一人で事に及んでいるのは初めて見た。けれども私は何故だかひどく冷静だった。私は制鞄をそのままどさりと床に落として、状況を理解し顔面蒼白の凪斗の元へずかずかと歩いていった。えっ、ちょっと、とおったてたまま声を上げる凪斗が滑稽この上ない。
「溜まってたの?」
私は凪斗の前に仁王立ちになって、セーラー服のスカーフを投げ捨てた。戸惑いに揺れる凪斗の瞳はまるで子犬で愛してあげたくなる。私は凪斗の前に膝を突いた。私の中でもぐるぐると、高ぶりたぎった情欲の熱が渦巻いているのを感じている。ああそうだ、最近なんだかんだでセックスしていていない。といってもたった一週間程度ではあるが。時間に暇と体力と性欲を持て余した私たちには些か長すぎた。
「なまえ、」
「あたしがしてあげる」
私は四つん這いになって凪斗のそれを掴んで口に含んだ。先に舌を這わせて先走りの液を舐めとる。凪斗が体を震わせるのが分かった。彼の良いところに当たると髪を掴まれるのでよく分かる。いい気になって凪斗を見てみればぞくぞくする、と噛みしめながら天井を仰ぐ彼。全身に微量の電気のようなものが駆けめぐるのを感じた。甘くて、実に。腹の奥がきゅんとした。