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エルシャール・レイトンに会ったあのパーティーから数日後、何故か私はまたレイトン教授とお茶なんかをしているのだろうか。
私のハンカチをレイトン教授が持っているとは言っても、例えそれを返すつもりでも、フォスター・サーハイマンとして会うことはないと思っていたのに。
昨日、いきなりクイエートが「明日の14時にクルーズカフェに来てください、サーハイマンとして」と言うものたから、何事かと思ったのに。
待ち合わせ場所にいたのはクイエートではなかった。

「すみません、サーハイマン博士。わざわざお越しいただいて。」
「いえ。あの、それで用事とは…?」

優雅に紅茶を傾けてレイトン教授は微笑む。

「この間、お借りしたハンカチをお返ししたくて」
「はぁ…」

ハンカチぐらい別に返さなくても良かったのに。
わざわざ呼び出すようなことでも…

「それと、もう一度サーハイマン博士にお会いしたくて」

にっこりと笑顔で言われて心臓が跳ねる。
な、なんで私はこんなにうろたえているんだ

「そ、そうでしたか。光栄です。私もレイトン教授とはもう一度お話してみたいと思っていましたし。」

何だろう、顔が見れない。
レイトンはじっと目を見て話してくるというのに。
顔が熱くなる。

「ここではなんですから、私の研究室に場所を移しませんか?サーハイマン博士に見て頂きたい資料とかもありますので。」
「それは楽しみですね。」

レイトン教授の研究室にあるという資料にはおおいに興味がある。
それが謎だろうと、考古学の研究用でも。

そう、自分に言い訳して、レイトン教授の後に着いていくことにした。




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