quattro

アロマちゃんの依頼で、セントラル駅にレイトン教授とルークくんを探しに来ていた。
だけど、駅前広場にはルークくんの姿しか見えない。

「クイエートさん!」

「ルークくん。アロマちゃんに頼まれて来たんだけど、レイトン教授は?」

そういうとルークくんは焦ったような表情を見せた。
アロマちゃんを待たせてしまったこととそれでもレイトン教授を待たなければとでも思っているのだろうか?

「レイトン先生は違う調査があると行ってしまいました。」

今にもため息をつきそうな声の調子だった。
にしても、女の子との約束と弟子をほったらかして調査に行くとは、英国紳士としてどうなのだろうか?

「そういえば、クイエートさん。今日は怪盗クラウンが現れるらしいですよ!」

前に話したの覚えてますか?と聞かれたが、気になるのはなぜ現れる日にちが分かったのか、ということだ。
前にルークくんから聞いたときは予告状は出してないって聞いていたのに。

「レイトン先生が次にどこで何を盗むのかを予想したんです。確証がないことだから、スコットランドヤードは動かないのですが。」

不思議に思っていたことが顔に出ていたらしく、ルークくんが説明してくれる。
気まぐれな怪盗の次の犯行を予測するなんて、レイトン教授は本当にすごい。

「さすがは、エルシャール・レイトン、といったところか。」

噂には聞いてはいたけれども。

「?何かいいましたか?」

独り言が聞こえたらしい。
内容までは聞こえてなかったようなので、首を横に振り、ごまかしておく。

「じゃあ、僕はアロマさんもところに行きますね!」

そういったルークくんがグレッセンヘラーカレッジへと駆けていく。
その姿が見えなくなるまで見送った僕は、頭上に広がる空を見上げた。


END





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