I love herb tea
カナメ+第一部隊+ヒバリ+カノン
※カナメの過去話
※捏造設定あり
※カップリング要素あり
カモミールにレモングラス
みんなみんな あの人が大好きだったもの…
〜鎮魂の廃寺〜
「ヒバリ!カナメの現在位置はわかるか?」
[P地点、奥の廃寺ですが…先程からビーコンが動いてません!]
「「!!」」
――――…
「カナメ……っ!?」
「これは……ディアウス・ピターか…?もう息はないがずいぶんと派手に切り刻まれてるな…」
「ん…………」
「!カナメ!!」
「ぁ………?(パチッ)ソ……マ?……ひだ、り手…わた…し、の左…手だ…じょぶ…?」
「あ?何言って…」
「…ごめ、ん。な…だか、す、ごく…眠……(スウッ)」
「カナメ…?おい!?」
「落ち着けソーマ!気を失っただけだ…左手についてはあとで説明してやるから今は急いで戻るぞ!」
――――…
…ここ、どこ?私…やっぱりアラガミ化して死んだの…?
―まったく…いくらリンドウと同じだからって無茶し過ぎですよ
…今回だけです。次またアラガミ化なんてしたら、遠慮なくキミを喰らいますから……なんて、ね…え?い、まのって……待って!
「待っ…!!」
「…………」
「……ぁ、れ?ソー…」
―
ゴンッ「〜〜〜〜っ!?な…!?」
「リンドウからお前の左手の事を聞いた。…何故黙ってた?」
「それ、は…せっかくリンドウさんが帰ってきて皆喜んでるのに、余計な心配させたくないなーって思って……」
「…あの時何があった?」
「え…と……ディアウス・ピターを倒すためには神機一つじゃ足りないから、左手もリンドウさんと同じようにすればイケるんじゃないかと思って…でもアラガミ化させた後の記憶はほとんどなくて、気付いたら切り刻まれた死体のそばで倒れてたんだけど……」
「…………(スッ)」
「!(また殴られる…!)」
―ギュッ
「……え?」
「どうして、お前はそう一人で背負うんだ。どうして、俺達を頼らないんだ――――」
「ソ…マ…」
「…………」
「…私は別に背負ってるつもりも、頼ってない訳でもないよ。ただ、自分にしかできない事をやっているだけ。…皆が大好きだから、皆のいるこのアナグラが私の帰る場所だから」
「…お前らしい理由だな」
「あははっ、そうかな?」
―シュン
「おーいソーマ、カナメの様子はどう…だ…………あー…悪い、俺完全に邪魔したな」
「?」
「……!!(ハッ)」
―
ゴンッ「ぐはっ!?(ガクッ)」
「ソーマ…照れ隠しとはいえ気絶するほど殴るのは流石にどうかと思うぞ」
「…うるさい」
……[この世界はいつだってわがままで、理不尽な選択を迫る]
だったら私は、その理不尽な選択を上回るくらいわがままでいたい
私を生かしてくれた人のためにも、私と共に生きている人のためにも私は…
全力で――――生きる
――――…
〜数日後・アナグラ〜
「…という訳で、本日から響カナメ第一部隊に復帰しまーす!」
「軽っ!もっと他に言い方があるだろ!?」
「サクヤさん、先日は本当にすみませんでした。割ったカップの弁償はもちろん、今度お詫びの品を贈ります」
「無視か、俺の事は無視なのか」
「いいのよ、それより貴方が無事で何よりだわ。…もう、無茶しないでね」
「ソーマとリンドウさんに大体の事情は聞きました。色々言いたい事はありますが…今回は何も言いません。ですが、こうしてリーダーを心配している人がいるという事を覚えておいてください!貴方は一人じゃないんです!」
「うん、ありがとうアリサ…ごめんね」
「あっ、カナメさん!退院おめでとうございます!」
「おーカノンちゃん、ありがとう。…って、それは?」
「実は私、お祝いにクッキーとそれに合うハーブティーを作ったんです!あ、もちろんカナメさんだけじゃなく皆さんもどうぞ!」
「「「!!」」」
「ハーブ…ティー…」
「カ、カノンちゃん、俺ハーブティーよりも紅茶がいいかなぁ、なんて…」
「わ、私も紅茶の方が…」
「え?え?」
「…………(カチャッ)」
「あっ、カナメ…」
―ゴクッ ゴクッ ゴクッ…
「(プハッ)……うん
――――おいしい」
ペパーミントにローズヒップ
みんなみんな …私が大好きなもの――――
じっちゃん、ハッピーバースデー…遅くなって、ごめんね心からの笑顔で(ほら、皆も食べようよ。…私はもう大丈夫だから)(リーダー…)(…そうね、いただきましょう)(じゃあ俺も…)(え、コウタハーブティーの味わかるの?)(悪いけどこのやりとり最初にソーマとやったからな、というか俺の扱い最後までこんなんかよ!)
やっとこれでカナメの過去話終了です!色々拙い話ではありましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!
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