I like herb tea


カナメ+ソーマ+リンドウ+ヒバリ
※カナメの過去話
※捏造設定あり




響く轟音 交わる殺意の視線


喰われるのは どっち?




〜アナグラ〜


「任務?いや俺は何も聞いてないぞ」


「何…!?」


「リンドウさん、ソーマさん!別ゲートのオペレーターからカナメさんの救援要請がきてます!至急現場に急行してください!」


「救援?一体何があった!」


「エリア内に想定外のディアウス・ピターが出現。撤退するよう指示したそうですが…迎撃すると言ってそのまま通信を切られたみたいです」


「っ!あの馬鹿っ…!」


「すぐに出るぞ!」






〜鎮魂の廃寺〜


「――がはっ!!」


『ガァッ!』


「っ!(ブンッ)」


―カッ!


『!!』


「(今だっ…!(ダッ))」




――――…


「はっ…はっ…(スタグレはさっきので最後…)」


―ガクッ


「(あぁ足も笑ってる…帰りたくない、なんて言ったバチが当たったのかな……(うとうと))」


ごめん皆、ごめんソーマ…私、もう……


―スウッ…






「生きることから、逃げるな」






「――っ!?(ハッ)い、まのって……」




〜数年前〜


「――ねぇじっちゃん。もし、もしだよ?二人共アラガミに囲まれて逃げられなくなったらどうする?」


「簡単じゃ、隙をついて二人で逃げればいい。それか儂が囮になって振り切り、お前に合流するという手もあるのう」


「いやアラガミに囲まれてるんだよ?そんなの絶対無理に決まってるじゃん」


「何を言う!この世に絶対なんぞない。本人が諦めなければどんなに絶望的な状況でも、どんなに細くて小さくても希望はある」


「そうかなぁ…?」


「生きるために逃げるのならそうすればいい。じゃが…生きること自体に逃げてしまったらそこで終わりじゃ。…だから儂は諦めたくない。たとえ希望を見つけられずにアラガミに喰われたとしても、その最後の瞬間まで生きることから逃げてはいかん」


「…やっぱじっちゃん変わってるね。もう死ぬってわかってるのにそれでも生きることから逃げない、諦めないなんて普通じゃ考えらんないよ」


「はっはっはっ、そうかもしれんのう」





「ぁ……」


そうだ…あの言葉はじっちゃんが…


「…ははっ!」


―ドンッ


「!」


『グルルル…』


「…………」


…ねぇ、じっちゃん。じっちゃんの事だから、あの言葉通りアラガミに喰われるその瞬間まで、生きることから逃げなかったんだよね

だったら……


「私も、もう逃げない―――」


目の前の神を喰らって、生きて皆のところに帰るんだ


『グルルル…』


「(…でも現状ピンチな事に変わりはない。体力もギリギリだし増援も望みは薄い…せめてもう一つ神機、いや一人いれば……)

……そうだ、リンドウさんの手…!(チラッ)」


この左手、リンドウさんの神機のコアが埋め込まれてるんだから同じように神機に変化させられるんじゃ…


「…でも」


リンドウさんみたいに完全にアラガミ化してる訳じゃないし、変化させて元に戻せる確証もない…それに下手したら私もアラガミ化―――


『グォォォォ!(ダッ)』


「!しまっ……」



―ガキィィィィン






「―――アハッ」




迷うな 生きる希望があるのなら全力で掴みとれ


…たとえこの左手が どうなったとしても







望むのはただ一つ
(―っ!?(なんだこの感じ…カナメ?))(おい、早く行くぞ!)(ん?お、おう(まさか、な…))



やっと次で最後です
ソーマとリンドウさんの口調が似ているので書き分けるのが難しいですね…

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