神童と天馬 ※鬱
2011/12/24 18:26

―天馬。試合の後、どうしても話したいことがあるから残ってくれないか。とても大事な話なんだ。


キャプテンはついにおれに、おれが一番欲しい言葉をくれるんじゃないかと思った。だから笑顔で答えた。キャプテンがおれをどう思ってるかは、キャプテンの日頃の接し方からすごく伝わってたから。

試合中、おれが出したループパスを取るために、キャプテンは高く飛んだ。その後相手選手と競り合いになって、キャプテンは地面に頭から落下した。急いで駆け寄るとキャプテンはぐったりしてて、おれや霧野先輩が呼んでも目を覚まさなかった。そしてそのまま救急車で運ばれたんだ。



その後のことはよく覚えてない。ただ、呆然としたおれのカバーを剣城や倉間先輩がしてくれて、試合にはなんとか勝った。おれはすぐに病院へ向かった。

付き添いの音無先生に聞いて、キャプテンの病室へ駆け込む。

「キャプテン!」

そこには普段と変わらないキャプテンがいて、こちらをじっと見つめてきた。
おれはキャプテンが無事なようで安心した。

「良かった…何ともないんですね…」

キャプテンの横へ駆け寄り、試合の報告をしようとした。

「キャプテン、試合勝ちましたよ!剣城と倉間先輩がゴールして…」

「お前、誰だ?」

目の前が真っ白になった。




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尻切れトンボ
クリスマスイヴにこんな鬱更新て



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