プロムナード | ナノ


私のトレーに乗っているポテトとマジバーガーのセット。大我くんのトレーには相変わらずのマジバーガーの量が乗っていて、こんなに食べても太らない大我くんってズルイ、なんていつ見ても思ってしまう。

「本当、よく食べるね」
「そんなんじゃ食った気になんねーよ」

そう?と一口目のバーガーを食べながら大我くんを見れば、もう二つ目に入っていて、頬を膨らませながら頷いて。…ここのバーガー本当においしいなぁ。じっくりと味わいながら食べていたら、声を掛けられて見てみれば和成くんがいた。一人だから入れて、と言った和成くんに笑顔で頷けば、私の隣りに座ってバーガーの包みを広げた。

「お、ひまりちゃんのポテトいいね」
「いる?あげるよー」
「んー、サンキュー」

はい、と差し出せば和成くんの口が近づいてパクリとポテトを咥えて。うまい、と笑う和成くんに嬉しくて、目の前に座る大我くんにも手を伸ばしてポテトを食べさせてあげた。そしたら、キョトンとした顔で私を見てから、呆れたように笑って。
和むこの時に、何だか店内が騒がしくなり始めて、和成くんの向こう側を覗いてみたら、生徒会の人たちが集まっていた。楽しそうに会話していて、その周りを女の子たちがじっと見ている。

「目立つね!」
「そらーあんな頭してればねー。ま、それだけじゃないと思うけど」

そういえば、と和成くんは私たちを見て、お前らも珍しい頭だよな、と私の髪の毛をぐしゃぐしゃと撫でて。私たちも名前の色が入ってるの、と笑えばそういえばそうだな、と無邪気に笑って。だから、すごく仲良くなりたいんだけど…。だけど、さっき失礼なことしちゃって黄色の彼を怒らせたからなぁ…。はあ、と一人溜息を零してポテトを食べた。

0908