111 | ナノ
「うっ…あ、」

仰向けに寝ていた私の上に重なって来た日向先生に驚いて、ぱくぱくと口を動かしながら言葉とは言えない言葉が漏れた。
先生はニヤリと笑っていて、顔に熱が集まっていく。どうしようとかそんな事ばかりで頭がいっぱいだ。

「人ん家で、随分と無防備だな」
「せ、んせ…重い、ですっ、」
「うるせーよ。お前が悪いんだからな」

ちゅ、っと振って来たキスに少しだけ頭がクラクラとしてくる。天井をバックに笑う先生が、かっこよくて…。もう、どうにでもなれ。

溶け合う
(愛に溶けて)

0315