thanks | ナノ
なんだか、太一の様子がおかしい。
朝はそうでもなかったのに、お昼だから喫茶店に入ってからおかしい…というか、起こっている?そんな感じ。本人に聞いても、別にとしか返ってこない。なのに、睨んでる。


「太一おかしいよ。具合悪いの?」

「だから……」

「なんだ、苗字の彼氏具合悪いのか?」


太一の言葉に被った同じクラスの男子。たまたまここに来た時にいた。
すると、太一が余計に怖くなって貧乏ゆすりまでし始める。大丈夫だから、とその男子に言って、もとの席に戻るように言う。それでも怒っている太一。


「なに、もう」

「何でもない」

「怒ってるじゃん」

「別に怒ってないけど」


つん、と余所を見て太一は店員さんに飲み物を注文した。
怒ってるくせに、。ギャハハ、と後ろで男子たちの笑い声が聞こえると、太一はギロリと睨んだ。

え、もしかして太一ってば…、


「妬いてる、の?」


そう言って太一を見れば、赤くなった。んなわけないだろっ、と焦ったように言うから、ああ図星かと心の中で思った。

そっかー、妬いてるのかあ。


「なんだよ、」

「んーん。ただ、嬉しいなあって」


天秤にかけられた愛

せめて俺の前では他の男と喋るな、と言った太一に頷かずにはいられず、にっこりと笑ってもちろんというと、アホと言ってデコピンをされた。痛いなあ、と太一を見れば優しい顔で笑って私を見ていた。きゅう、と胸が締め付けられて、太一が私のこと好きなように、私も太一と同じくらい大好きだよ、と言うと、ああと言って私の頭を撫でてくれた。


0315
ゆにさんリクエストありがとうございました!妬いてる太一書くの楽しかったです。あ、でも口調が太一っぽくなくて申し訳ないです(がん)ぜひ、これからも宜しくお願いします(ぺこり)