愚か者からシトラス

あれは快感だった。
自分の犯した罪に気づき顔を真っ青にしたやつら。何度見ても笑える
先の出来事を知っているのに何故動かなかったのか、ほんと呆れる

しかも俺も最悪な事に腐男子に間違えられて「知っているのに動かなかったのは貴方もでしょ!」なんて的はずれなこと言い出して……あほか。この糞物語を知った時から一日たらずで動いたわ

ま、実際あの騒動のおかげであいつに少しだけ近づけたからそれだけは許してやろう

ついでに腐男子以外の傍観者も潰してあの使えない毬藻とそのフン共はすり潰した。
困惑の顔から怒りに染たりそこから真っ青になって震えていたのは滑稽だ

「どうだ?クソ野郎共。もし、もしもだ。俺が動かずこのまま貴様らの勝手であいつがリコールされたらお前らは一人の人間の人生を潰したんだぞ。リコールをされても息子でいさせてくれる名家は無いに等しい。よかったなぁ?罪悪感で生きていかなくて?よかったなぁ?俺がいてよぉ」
ほんと、嫌いだ
もしあいつがなければ親に脅してでもこの学園から去るところだったぞ


さて、こいつらと同じ空気を吸うとも嫌だ
あいつのところに行って書類を手伝おう
あいついい匂いするし書類整理しているから近いしこっそり見ると疲れている顔してるのにイケメンだし目の保養だ。
よし。善は急げだ、回れ右。早く会いたい

ドンッ

んあ?こんなところに壁なんかあったか?
いや違うよな、ほんのり暖かい?
あれ?この匂い……このシトラスの匂い
俺の大好きな匂い




あ、やばい。今顔が熱い、え?死ぬの?てか死ぬ。俺が死ぬ。俺が先に死ぬ
「よーう」
あの人しか呼ばない俺のあだ名
「可愛いことしてくれるじゃねぇーか?ん?」
腰に手を回されきつく抱きしめられた
初めてのここまでの密着
あぁ、……いい匂い

そしてふっと顔に影がさした

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