おおかみさんはおいぬさん。

「いい匂いだ。石鹸の匂い…肌も甘そうダァ」
首元を撫でられる。
やばい。俺の頭が警報を出している
こいつは危ないとぉ!!!!

なんとか逃げようとジタバタしてもまるで赤子のように抑えられてしまう
しかも言い忘れていたけど今は食堂。
つまりいろんな人に見られているのだ
恥ずかしくて死にそう……

「おや?おおかみくんと宇佐美くんではありませんか。相変わらず仲の良いことで」
……悪い予感は連続する。
こんな恥ずかしい体制をダイスキな烏合君に見られてしまった。

「だろ?俺とうさぎちゃんはらぶらぶカップルだから邪魔すんなよ?イインチョー」
あまりにも恥ずかしくて体を横に向け気付かぬ間に無意識に顔を狼煙君の胸に埋める

「はいはい、ふふっ可愛い宇佐美くんを独占できて羨ましいです。では俺はこの辺で」
最後に俺の頭を優しく撫でて去っていった烏合君はやっぱりかっこよくて……

けど何故だろう。優しく撫でて貰うより乱暴に愛情たっぷりに撫でてもらうほうがいい。優しい中性ボイスより甘くて熱い低音ボイスの方が好き。細マッチョよりも筋肉質の彼の方が安心する。匂いも体温も


うさぎちゃんは気づかないのです。
からすさんに向けていた愛情は初めてうさぎちゃんに優しくしてくれた人だからか本当はただの親愛でおおかみさんと初めてあった時からずっと向けていたあの苦手な意識は本当は照れ隠しで……
うさぎちゃんは気づかないのです。

けどきっとおおかみさんが気づかせてくれるでしょう。
可愛い可愛いうさぎちゃんは今日もおおかみさんの腕の中ですよすよと眠る。

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