周りに回った遠回り

「友。ごめんな。愛してるよもう離さない。お前を幸せにできるのは俺だけだ」
「う……そ」
だって嘘だ
確かにお前は似ていた
けど別人のはずだ
彼なんかじゃない
違うのに……

涙が止まらない
「ごめん。ごめんね。友、裏切って見捨ててけど今度はそんなことしない。やっとの思いで生まれ変わったんだ。もう離さない」
「いや……だって……君は…………里見は……」
もう頭がこんがらがってわからない
頭が痛い
目が熱い
言葉にしようとも声にならない

「どうか愚かな俺を償わせてくれ。俺が裏切るようなことがあればこっ酷く触れ。願うことならその場で殺せ。それだけをする理由がお前にはある」
「だめ!!」
あんなに出なかったのに俺はいとも簡単に声を上げれた

「そんな事しない!そんなことするなら俺のそばで償え。俺の前でいなくなったら俺も死ぬ……だからもう……裏切らないで」
みっともなく涙が溢れ一応今は俺の方が年上なのに里見の胸はとても暖かく穏やかで心地がいい
最後は声が震えて音になっていたのかもわからないが里見は強く強く抱き締めた


「二度と裏切らない。幸せに……してやるよ会長いや、友」
そっと微笑み、顔が近づく
俺は避けることもなく静かに受け入れた

その後の俺達を知るものは保健室のベットのみ……

「愛してる」
「愛してる」

「「2人で永遠に幸せになろう」」
前は何度も裏切られ何度も泣いたら
そして時が過ぎ今その分全てを償うかのように君は俺を笑顔にしてくれ俺も彼を幸せにした

ふたりを繋ぐのはただ一つの言葉
それは
【愛】

前世にも及ぶ悲劇の重なり
すれ違い傷つけあった彼らは今幸せの第一歩を踏む

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