アイシタ前世

少し昔話をしよう。
それは世にいう前世の記憶。

あの忌まわしき学生時代の頃
俺は生徒会会長で圧倒的カリスマを持っていた
勿論男子校ではあったがそれなりにはモテてたし気分がいい時は抱いていたこともあった。
だがある時ある毬藻がきて学園をめちゃくちゃにされ密かに恋心を抱いていた風紀委員長にリコールされた。

幸いにも御曹司ではあったが親は俺を信じてくれ自主退学。そこからは共学に行きそれなりの女とも付き合い最終的には愛する女ができた
本当の意味で愛したのはあの風紀だけだったが風紀は、あいつは全くそんな意識はなかった。

そりゃそうだ。リコールを賛成したんだ。俺を信じてはくれず愚かなあいつらと共に俺を捨てた

そして時が流れ時が流れ結婚式。結婚式にはあいつらも金持ちなので勝手に分家が招待して久しぶりに出会い、縋りつかれた。特に……風紀委員長に。何故あんなに絶望した顔をしたのか、震えていたのか、泣いていたのかはわからない。多分両親が学園に制裁を下したのだろう。その証拠に俺が出ていった今の学園は名門校とは程遠く地に落ちたからだ。

何度も奴らは俺を邪魔したが嫁を愛していたし嫁を邪気にはらった奴らを憎く思う程に自然と好きになっていた

2男の子供もでき家族に愛されながら恋愛結婚をした嫁を先に見送り息子達も結婚し、安静になった時俺は静かに目を閉じた







悔いはない。安らかに息子達に見送られ嫁のもとへ行こうか、さよなら愛しい息子達。どうか俺みたいな人生を送らないよう幸せになれ

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