「有栖が望むこと」

「お、俺はアリスなんだぞ!!何でそんなことを言うんだ!!!酷いぞ千恵!!!お前なんか要らないぞ!!出でいけよ!!」
とち狂ったように喚き騒ぐ“アリス”
けどその後ろには嬉しそうに微笑む皆の姿

「出ていくのは君だよ。富士有紗」
「俺様はチェシャ猫の望むがままに動く」
「僕らは」
「チェシャ猫が」
「「だぁーいすきなの!!」」
「……だから……お前を“殺す”……」

自分の[下僕]が消えていくのを意味もわからず見る[アリス]


















「アリス、アリス、君はね俺には要らないんだ」
「俺はね、俺はね、大好きな彼らさえいれば誰も要らないの」
「だからね、だからね、アリス」
「俺のために」
「キエテ?」
謳うように言うチェシャ猫


チェシャ猫が笑う
ニヤニヤと
皆が嗤う
ニヤニヤと
有栖が哂う
ニヤニヤと


狂った晩餐は今終始点をつく

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