彼の告白

「俺という副部長がバスケできなくなったのに部長までバスケ出来なくなったらどうするんですか!!確かに俺らはまだ高校2年生です!先生や後輩、先輩だってまだ居るんです!!それなのに何故あなたはまた自分勝手に振る舞うんですか!?貴方の体が壊れたら!どうするんですかっお願いですからこれ以上バスケ部員に……部長に誰も怪我なんてして欲しくないんですっ!」
広い体育館に響く声の震えた俺の声。
涙で部長がぼやける

そして一息ついて部長は語る

「俺はなお前にコンプレックスを抱いていたんだ。同い年なのに俺よりも上達が早く技術も判断力も全てが俺より上。それなのに部長に選ばれたのは俺。正直何かの同情かと思ってお前に怒鳴りかかろうとしたんだ。今考えると只の腹いせだし何故お前にと思うが、けどその日お前はたった1人で誰よりも遅く残って自主練をしていた。それから見てみると毎日毎日飽きもせず一人でこつこつと。それを見た時俺はお前に恋をした。」

だから俺も負けないよう努力してお前の相方をゲットした。

穏やかに笑う部長の顔
静かにゆっくりと足音を体育館に響かせ近ずく彼

「そんなお前が突然バスケ部に来なくなり顧問に聞いてみると不慮な事故で大怪我。彼にバスケをやるのはもう不可能に近いと知らされ絶望を感じたよ。お前も十分に辛いはずなのに…」
そっと俺の頬に手をやり頬を撫でる
そしてぎゅっと壊れ物のように俺を抱き寄せた。

鼓動が早い。肌が熱い。服を着ててもわかる筋肉のついた厚い体。穏やかな心臓を音色に静かに聞く。
「……どこかお前が遠くに行くような気がして我慢ならなかった。抱きしめて、好きだと伝えたかった。だけど嫌われたくはない。頭ん中ぐるぐるしてそれしか考えられなくなって気を紛らす為にトレーニングをした。その結果がこれだ」
話す間ちゅっちゅっと小さく俺の顔に頭に手に首にキスをする。







「だから壮一。俺を安心させる為に永遠に俺の側にいろ。俺を見張れ。愛してると、俺にだけ囁け。好きだ」

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