!!ゲンさん→桜さんの薄い片思い設定だった


「ようひきこもり」

僕の安らぎである無音を乱したのはそんな言葉だった。
こんな事を僕に言うような人は一人しかいない。いや、もう一人いるがそいつは除外。

「ひきこもりじゃないよ」

もうお決まりになりつつある応答。

「今からデンジんとこ行くからあんたもおいで」
「えっやだ」
「鉱物2人も来るからあと5分で支度。」
「ダイゴ君とヒョウタ君も来るの?」
「今クロガネ探鉱してるってさ。ナギサで合流。出たとこで待ってるから」

彼女は返事を聞かずに後ろに控えていたキルリアと右手を、サーナイトと左手をつなぎ両肩に乗った二匹のラルトスに落ちんなよと声をかけ出入り口付近で立っているエルレイドと目を合わせるととっとと外へ出て行ってしまった。



正直、やり過ぎだと思う。





×××××



「ようひきこもり」

インターホンを鳴らしてデンジ君が出てきたと同時に彼女の口からたった一時間前に聞いたばかりの言葉が発せられた。

「うるせえ黙れ」
「桜それ僕にも言ったよね」
「そうだっけ?」
「うん。」

桜は僕らのことをいったいなんだと思っているのだろうか。というより引きこもりの基準は一体…

「まあいいじゃないか昔のことは。中入ろう中」
「おま、勝手に…」

サザナミタウンを大混乱に陥れる不良ジムリーダーのデンジ君も彼女にはかなわない(かなってほしいとも思わないのだけれど)

「えーなに鉱物まだ来てないの?」
「一時間前に一時間遅れるって連絡きてさっきまた一時間遅れるって連絡きた。お互い久々に趣味合う奴と会えて盛り上がってんだろ」
「ああ…」
「マニアは話が長いから嫌だわ。デンジ、なんか買い出しある?」
「酒はバッチリだぜ!!」
「ヒョウタ君は未成年だよ」
「でもそろそろ18だろ?」
「あんたにさり気なくジュースを用意する紳士力があればナギサも停電なんかしないだろうに…」
「うっせーなんだよ紳士力って聞いたことねーよ」
「はいはい私にジュース買って来いって言いたいんですね把握。エルレイド行くよ」
「僕も行くよ」
「俺ちょう嫌な奴みたいな言い方すんなよ。留守番してるわ」

(ひきこもり…)

その後すぐにデンジさん宅を出てから僕はヒョウタ君とダイゴ君を迎えに行くことになった。

「あいつらが来るの渋ったり長話しだしたらテレポートしてきてね。頼んだよラルトス」
桜の肩から僕の肩に移ったラルトス二匹は彼女の言葉に従順に頷く。ラルトス可愛いな、とか考えていたら桜にうちの子に掠り傷一つでも付けたらコロスと言われ、僕まで従順に頷くハメになった。




■■■■■

私に三人以上の登場人物は動かせないと思いました。
ゲンさん好きだけどマルチで組んで痛い目見たからもう信じない。


20120123

db
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