援交高尾とちょろい降旗

高尾が今日も今日とてホテル街で羽振りの良さそうな客を探していると、見知った顔を見かけた。
慌てて、けれども存在を悟られないように路地に入りよく見てみると、見知った顔は誠凛のベンチに居た茶髪だった。
ケータイ片手にキョロキョロとするソイツはアウェイ感がはんぱなかった。
少なくとも高尾と同じ目的ではなさそうだ。
同業者じゃなかったことに高尾は安堵するとともに、なんでそんなヤツがこんな不健全な通りに居るのか気になった。
危なっかしいその雰囲気に、高尾の世話焼きな性格が刺激されたのもある。
足は自然と茶髪に向かっていた。

「よっ」
「えっあっ…あれ、秀徳の…?」
「そう!和成っていうの、ヨロシク」
「あ、ああ、よろしくな」
「おまえ名前なんてゆーの?」
「ふり、」
「しっ!」
「え?」
「こんな場所でフルネーム言ったら、悪いオトナに付け入られちゃうよ?」

明らかに動揺した降旗にできるだけ優しく笑う。高尾は最低限の自衛をさせたいだけで脅したいわけではないのだ。さり気なく自分の潜んでいた路地に降旗を誘い込んで続きを促した。

「こんな場所って…」
「けっこう危ねーよ、この辺?で、名前は?」
「こ、光樹」
「光ちゃんね。光ちゃんもオレのこと和って呼んで?」

降旗はいまいち現状は把握していないなりに高尾が名前をぼかしたがっていることは理解して、少し声を潜めて返す。

「か、和?」
「そー、それでおっけ!そんで、光ちゃんはなんでこんなとこに居るの?光ちゃんが来るような場所じゃないよ、ここ」
「…中学の時の、先輩に、呼ばれて」
「それって男?」
「そうだけど」
「そんでもって、あの人だったり?」

高尾が指差した先には、高尾から見てあまり関わり合いにならないほうがいいタイプの男が二人、キョロキョロと何かを探していた。

「そう、あの人」

降旗が片方を見て頷いた。路地に入ったのは正解だったようだ。

「和?」
「光ちゃん、まだ誠凛でバスケやりたいよね?」
「は?何言ってんだよ、当たり前だろ」
「じゃあ、何も言わずにオレについてきて」
「和?おい、どーしたんだよ?」

高尾が問いかけに答えず路地の奥に歩き出すと、降旗はしばし逡巡したあと、振り返らずに進む高尾の背中を追いかけた。






五分程歩き続けて駅前に出てから、降旗は高尾に連れられるままマジバに入って腰を落ち着けた。
降旗の頭には疑問がたくさんあったので、さっき購入した炭酸飲料を一口飲んでから高尾に話しかけた。
降旗はなんだかとんでもない事態に自分が置かれたように感じているというのに高尾は威勢を削ぐような笑顔で呑気にポテトを摘んでいる。

「和、さっきのなんだったんだよ」
「んー?あ、先輩にメールしとけよ?友達が事故られてお見舞い行ってた、ごめんなさいって」
「するけど…先輩すげー雰囲気変わってた」
「おっなんだなんだー気付いてんじゃん!」
「なんでオレ呼ばれたんだろ…」
「さあ?まーでもマトモな用事では無かったろうね?」

高尾があまりにも何でもないことのようにポテトを振りながら言うものだから、降旗の身体から力が抜けた。

「和、あの、えーと、その、ありがとな」

にへらと笑った降旗に高尾は一瞬表情を無くしてから人好きのする笑みを浮かべた。

「光ちゃんさ、この後うち来ない?」




このあとノコノコ高尾の家行って食べられちゃう降旗くんとかね!降旗くんちょろい!
続きません!どなたか書いて下さいお願いします!




赤降♀建設予定地は気長にお待ち下さい。
やっぱり見切り発車が仇になってネタ切れしました。ネタください。
あと受験生なのであまり時間が取れません。なのでお待ち戴いてる方に申し訳無いので今後の流れだけ、ちょろっと↓
黒子っち下さいのときは部室棟居て黄瀬回避、行動は常にリコとor単独でキセキ+αを無意識に神回避、第110Qは降旗ちゃん生理なうで入れないでロビー居たりしてり他校にあんまり認知度上げずにオヤコロ事件に持ってく予定です。
オヤコロ事件までに何話か挟みたいけどネタがないです。書き始めてる今吉さんのネタはまだ先にしたい→公開できない。
完全に詰みです。
誰か助けて!




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