ソファベッドなるものがずっと欲しくて、この度親元を離れて大阪と京都の境界付近に1人暮らしを始めることを切欠に貯金を叩いて買った。
案の定、座るところの深いソファは膝を抱えて座るのが癖なオレには丁度良くて今までにない快適さをもたらしてくれた、ハズだった。
「わざわざこんな押し倒しやすいソファを買うなんて、期待してる?」
「人の好みを曲解するのは良くないと思うよ赤司」
「僕は誤魔化せないよ、光樹」
二の腕という抑えられると一番動けない場所を赤司に抑えつけられ、馬乗りになられ、オレはにたりと笑う赤司の目を見ることしかできなかった。どうしてこうなった。いや、昔から熱い視線を向けられていた事には気付いていた。今押し倒されているのは知らない振りを貫き通した自分のせいだ。
「どいてくれない?」
「退くわけないだろう」
そんなこと、わかっている。でも今自由なのは口だけなのだ。力では適わないのだから、唯一自由な口だけは抵抗を続けなければならないのだ。そうでなければ、オレは、これから彼がするであろう行為全てに同意したことになってしまう。
「赤司、やだ」
「光樹好きだよ、好き」
「やめろよ」
「好き」
「やめろってば、」
「やめない。好き」
それを回避するためには意味の無いように思える問答も欠かしてはならないのだ。
「光樹の処女、いただきます」
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初赤降。処女って言っちゃうとこが赤司様ですよね。
降赤は赤司様襲い受け派なのでイケメンな降旗くんは書けないと思います。
20120917
d/
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