以前の日記に載せていた妄想文の一部です。パラレルとエロ多め。

野獣に徐晃!?(パラレル呂遼←徐)

2005/08/28

そんなこんなで野獣に徐晃妄想。
徐晃→張遼です。いざ参る!


徐晃は大手自動車メーカーの御曹司で、大学を卒業してすぐにそこに就職するのですが、お前は世間をもっと見てこいと33歳にして放り出されてしまうのです。
当惑しつつも、その車の知識を生かしてスタンド兼修理工場に勤め始める徐晃。

ある日、修理工場に一台の車がやってきます。エンジンの音に気付いて修理工場から外へ出ると、黒のスカイラインが止まる。
扉が開いて、中から出てきたのは、汗だくの張遼。
まるで炎天下の下を歩いてきたように上気した頬、髪を滴る汗。辛そうに細められた瞳。気だるげな、でも優雅にも見える足取りで近付いてくる姿に、徐晃はドキン、と心臓が高鳴るのを感じます。

「こんにちは…社長は?」

すぐそばに来るまで、彼を見つめ続けてしまっていた徐晃は、張遼の言葉ではっと我に帰ってそのことに気付いて慌てて

「あ、今留守なのでござる」
「エアコンがおかしくなって、見てもらいたかったのだけど…お願いできますか?」
「勿論」

工場に車を入れて、故障箇所をチェックし始める。

「はぁ、暑…」

ぱたぱたと手で風を送る張遼。

「この炎天下では、さぞかし大変だったでござろう」

じりじりと照りつける太陽は、アスファルトさえ溶かそうとしているかのよう。
先の風景は、蜃気楼のようにゆらゆら揺れている。想像しただけで暑そう。

「おかげでこの汗です。タオルとか、販売してませんでしたっけ」
「店には車の拭き上げタオルしか…あ、そうだ」

徐晃は事務所に駆けていき、自分のタオルと麦茶を持ってくる。

「拙者のでよければ、使ってくだされ。もちろん洗濯したやつだから、汚くはないでござる」
「ありがとう、助かります」

微笑み受け取って、汗を拭く。麦茶を飲んで、はぁ、と息をつく。
その仕草のひとつひとつに何故だかどきどきしてしまい、困惑する。

綺麗な雰囲気のひとでござるなぁ…。

横目で見ていたら、ふわりと鼻を掠める甘い香り。張り付いた前髪から滴る汗が妙に艶かしく感じられてますます鼓動は高鳴る。

なにせ"上気した頬、暑さで気だるげな表情、頬を、首をつたう汗、時折もれる吐息"というエロス全開状態なのです。やられないわけが無いのです…!想像していた黒江は、仕事中に突然ぐはっ!となって走り出しそうでした。むしろbokkiしそうでした。

張遼は面白そうに徐晃の作業を見ている。車ずきだから、興味深々。
しばらく作業を続けていたら張遼が

「…それはおうちの方針ですか?」
「?なにがでござろう」
「拙者、とか、そういうのは」

拙者やござるといった言葉は道場をやっているおじいさんから躾けられたもので、未だに抜けないのです。もちろん元の会社では使用していなかったのですが、今日は張遼にどぎまぎしていたのでうっかり使ってしまったのでした。

「へ、変でござろうか…」

学生時代にからかわれた経験があるので、少し声が弱くなる。

「いいえ、なんだか似合ってるな、と思って」

そう言って、また綺麗な笑顔。

徐晃はそれにくらりとします。そして自覚します。
自分は彼に、一目ぼれしたのだと。
不思議な事に、男同士で変だとかそういうことはまったく浮かばずに、惚れたのだ、ということだけがすとんと胸に降りてきたのです。

「身体もすごいですよね、何かやってるでしょう」
「祖父が剣道の道場をやっていて」
「剣道!わたしも以前やってました」

などと、しばし会話がはずんでいたら、張遼の携帯が鳴る。失礼、と言って携帯を開いたその顔に宿った、柔らかな色。

「はい、ああ、どうされました」

うっすらと微笑みながら話す張遼の表情を見て、ああ、大切なひとからなのだな、と悟った徐晃。恋を自覚した瞬間に、破れてしまった。

「ええ、はい。でも…ああ、解りました。すぐ、帰りますから」

ぴ、と通話を終わらせた後も、彼の顔にほんのり残る色。嬉しそうな、幸せそうな。
徐晃は少し切ないような、そんな彼の表情が見れて嬉しいような、複雑な思いで修理を続けるのです。

修理が終わって伝票を切るとき、張遼がお得意さまだと知った徐晃。

「タオルは洗って返します」
「いいでござるよ、安物だし」
「ありがとう。じゃあ請求書は明日取りにきます」

車に乗り込み、走り出す張遼。
徐晃はその後ろ姿を見送り、ちくりと痛む胸を押さえるのです。
また会える、その姿が見られることに、再び切なさと喜びが入り混じる。

ちいさくため息をついて、工場に戻り仕事を始める、と。
再び先程のエンジン音がきこえてくる。
なんだろうとおもって外に出ると、やっぱり黒のスカイラインが止まってる。
まさかまたエアコンが変になったのではと近付くと、窓が開いて張遼が顔をだして。
コンビニの袋から、にゅっとアイスを差し出すのです。ちなみに、ガツンとみかん。

「タオルのお礼です、食べてください。今日は暑いし」

また綺麗に微笑まれて、その笑顔によろ〜となりつつアイスを受け取る。
お互いお礼を言い合って、張遼は帰っていくのです。
諦めたくないな、と思い始めた、徐晃を残して。




そ、そんな妄想だったのですが…って。
長いよ!今日も長いよ!ここまで読んでくださった方はいらっしゃるんかいな。
なんかどうも、わたしは徐晃が張遼さんに惚れた瞬間をかくのがすきらしいのです。
なのでいつも徐遼は徐晃視点になってしまいます。

ちなみに張遼さんの電話の相手は呂布殿です。
呂布殿が、張遼帰りにアイス買ってきて、ガツンとみかんがいい。などという電話をかけてきたのです。えっ?えっ?呂布殿が?そんなかわいい。

妄想中は楽しくて張文遠がエロくて、幸せだったのでした。
汗だくで滴ってるのって、エローい!


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