#久木
#「スカイ・クロラ」パロディ
#影山と月島がキルドレ(戦闘機のパイロット)
#空戦描写注意





//ぼくたちが新しい基地に降り立ったのは、輪郭のぼやけたような、小雨の午後のことだった。

まえの基地を飛び立ったときには、まだ晴れていて、それからずっと雲の上を通ってここまで来たから、ぼくたちは基地に降りてはじめて、小雨の降っているのを知った。

きれいな流線型の機体の表面をすべり下りるようにして、すとんとブーツを地面につける。途端に重力がぼくを地表に縫いつけようとするから、眉を顰めてさっさと歩きだした。
隣の機体から飛び降りたカゲヤマが、何も言わずにきょろきょろと後ろをついてくる。カゲヤマとはまえの基地で一緒になって、何故か今回、同時に同じ基地へ異動になった。

馬鹿丸出しのカゲヤマにあきれつつ着任の挨拶を済ませて、ぼくは割り当てられた部屋へ向かった。同室の奴は、今はいないらしかった。


「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -