こっくりさん【銀・桂】


「俺は…信じねーぞ!!」




『こっくりさん』







***

「銀時、最近江戸では『こっくりさん』というものが流行っているらしい。やらないか?」

「『こっくりさん』…?聞いたことねぇな。」


珍しく桂が万事屋にきたのでどうしたかと話を聞くと、そんなことを言っていた。


こっくりさん…

学校などで生徒が興味本位でやるアレだ。



「なんでも、そのこっくりさんとやらに質問すると、指を乗せた10円玉が五十音を移動して答えてくれるらしい。」

「はっ、アホくせーな。」

鼻をほじりながら興味なさそうに言う銀時。
桂はどうしてもやりたいらしく、しつこく話す。


「銀時、そうつれない事を言うな。なんでも、将来の結婚相手とか、自分の寿命とか、なんでもわかるらしいぞ!」

「…それ、ホントなわけ?なんか胡散臭いんですけどー。」

「ホントだ。皆が言っているのだから間違いない!」

「えー…」

「この間、結野アナはバストをピタリと当てられたらしいぞ。」

「ま、マジでか!!」



あー、単純ですね、この男。



「なぁ、やってみないか銀時。リーダーも新八君もいないようだし。」



そう、今神楽と新八はいない。
なんでもお妙と『大江戸遊園地』に遊びに行くと言って、朝早くにいなくなってしまったのだ。


「しゃあねぇな。それで?どうやんの?」

「あー、この紙に…」



15分後…




「こんなのでホントにポックリさんは来んのかよ!」

「ポックリさんじゃない、こっくりさんだ。バチが当たるぞ銀時。」

「へいへい。んじゃ、ここに指を乗せるんだな…」




そう言って始まったこっくりさん

まさか、こんな結果になるとは…





***


2人はあっけにとられていた。

まさか、本当に自分の意志とは関係なしに指が動くとは思っていなかったからだ。


「ヅラ…こっくりさんってマジだったんだな…」

「だから、初めから本当だと何度も言っていただろう。」

「んじゃ、早速…こっくりさん、こっくりさん、『俺の寿命』はどれくらいですか?」



スッ…スッ…


滑らかに動く10円玉、そして指…




126歳




『最早、バケモンじゃね?』


「いやいや、そりゃねーだろ。いくらなんでも。」

「いや、こっくりさんの言うとおりかもしれんぞ。お前のしぶとさはゴキブリ並だからな。」

「嬉しくねーんだよ!!」

「じゃあ、次は俺だ。こっくさん、こっくりさん、『俺の前世』は?」



スッ…スッ…







「やはりな。俺もそうじゃないかと思っていたのだ。」

「意味わかんねーよ!」

「ほら、俺は肉球が好きで好きでたまらないからな。」

「…それだけの理由で?」



だんだん疑い深くなる銀時。



「もう、次変な結果だったら俺やめるわ。…こっくりさん、こっくりさん、『俺の結婚相手』は?」



スッ…スッ…


さ…る…と…


「待て待て待てー!!認めねーぞ俺は!」

「何を言う、銀時。こっくりさんが言っているのだぞ!間違いはない。」

「納得がいかねーんだよ!なんでさっちゃん?ねぇ、なんでなんだよ!」

「諦めろ。」

「諦めきれるかー!!!おい、ふざけんなよこっくりさんよー!こんな紙、こうして、こうして…」

「ちょ、ちょっとやめろ!」


ビリビリとこっくりさん専用用紙をちぎる。

バラバラになった紙はテーブルの上にばら撒かれた。


「銀時…貴様、いつまで10円玉を指にくっつけているのだ?」

「げっ!!…取れねぇ!!」


10円玉は銀時の指と一体化?していた。

すると、突然、先ほどバラバラにされた紙が宙に舞い上がり元通りになっていくではないか。


吸い込まれるように10円玉は紙の上にピタリと乗った。


「ままま待て待て!こっくりさん、ごめんなさい!俺がいけなかったんです!ごめん!お願い許してー!」


身体が自然と震えている。

只ならぬ状況に桂も驚いた顔をしている。


10円玉がまた動き出した



スッ…スッ…



お…ま…え…は…し…ぬ…




「ギャー!!!!!!」











それから銀時は3日間高熱にうなされ、10円玉を乗せていた指は真っ赤に腫れ上がったという―――










end







…反省会…
あう…ごめんなさい。眠いんだ俺は!!
桂と銀時の絡み、大好きです!!
桂が出るといつも銀さんはいろんなことに巻き込まれ…みたいな。
こっくりさんってやったことありますか?
自分はあります。小学生の時に。
でも、あんまりいいモンじゃないですね。
相変わらず何が書きたいのかよくわからない感じでしたが、
ここまでお読みくださり、本当にありがとうございました。


2008.11.6






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